「JOJO原画展」あす開幕 長崎県美術館 荒木さん来崎「迫力見て」

オープニングセレモニーでテープカットする荒木さん(右から3人目)ら関係者=県美術館

 人気漫画「ジョジョの奇妙な冒険」シリーズの展覧会「荒木飛呂彦原画展 JOJO 冒険の波紋」の開幕(25日)を前に、長崎市出島町の長崎県美術館で23日、オープニングセレモニーがあった。来崎した作者の荒木飛呂彦さん(59)があいさつし、「長崎の人に楽しんでもらい、『JOJO展』がよき思い出になれば幸せ」と述べた。

 「ジョジョの奇妙な冒険」は、1987年「週刊少年ジャンプ」(集英社)で連載が始まり、現在はシリーズ第8部「ジョジョリオン」が「ウルトラジャンプ」(同)で連載中。同展は第8部までの原画188点をはじめ、関係資料など計約200点を展示する。同館など主催、長崎新聞社共催。荒木さんの原画展の開催は九州で初めて。
 この日は内覧会や、荒木さんと初代担当編集者の椛島良介さんによる特別対談会があり、これに先だってセレモニーを開いた。長崎開催は、良介さんの祖父で諫早市出身の挿絵画家、故椛島勝一の作品を同館が所蔵している縁から実現。荒木さんや椛島さんがテープカットをして、開催を祝った。
 特別対談会は、抽選で入場したファンら約150人が観覧。椛島さんは79年集英社に入社。荒木さんの漫画家デビュー(80年)から約13年間担当を務めた。対談では、荒木さんがデビューを目指して、同社に原稿を持ち込んで以来の経緯や交流を2人で回顧した。
 荒木さんは椛島さんの厳しい指導に「生きた心地がしなかった」などと、気さくな様子で昔の裏話を披露。椛島さんは「(荒木さんは)パワーが当時と変わらない。楽しそうに描いている」と長年、最前線で活躍する作家をたたえた。同展について荒木さんは「(原画の)ライブ感や手作りのよさ、迫力を見てほしい」とファンに語りかけた。
 同展は当日券一般1600円(前売り券1400円)、大学生1200円(同千円)、高校生800円(同600円)。前売り券販売は24日まで。問い合わせは県美術館(電095.833.2110)。

初代担当編集者の椛島さん(左)と笑顔で対談する荒木さん=県美術館

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