パドレスがRソックス・ベッツの獲得に向けてトレード交渉中

ジ・アスレチックのデニス・リンによると、パドレスはスター外野手のムーキー・ベッツの獲得に向けて、ウィル・マイヤーズと複数の有望株を放出するトレードをレッドソックスと交渉しているようだ。今回のトレード事情に詳しい関係者によると、トレード成立の可能性はそれほど高くないという。しかし、リンは双方のチームがこのトレードに興味を示していることを伝えている。

マイヤーズはパドレスと3年6100万ドル(2023年のバイアウト100万ドルを含む)の契約を残しており、2023年シーズンの契約は年俸2000万ドルの球団オプションとなっている。しかし、ぜいたく税の基準となる年俸総額は契約期間全体の年平均額によって算出されるため、マイヤーズの年俸は1380万ドルとして年俸総額に算入されることになる。

よって、レッドソックスが年俸2700万ドルのベッツを放出してマイヤーズを獲得すると、年俸総額を1320万ドル分だけ削減することができる。ぜいたく税の基準となる算出方法で今季の年俸総額が2億2500万ドル前後と見込まれているレッドソックスにとって、2億800万ドル以内という年俸総額削減の目標を達成するために必要なトレードであると言えるだろう。

パドレスはA.J.プレラーGMが積極的な補強を展開しているものの、彼がGMに就任してから勝ち越したシーズンが1度もない。昨オフにマニー・マチャドを10年3億ドルの超大型契約で獲得し、フェルナンド・タティスJr.やクリス・パダックといった有望株も着実に成長しているが、昨季も70勝92敗で地区最下位に低迷。そこにベッツを加えたところで一気にポストシーズンへ進出できる可能性は低く、ベッツを1年間だけ保有するために複数の有望株を含むパッケージを放出すべきかどうかは意見の分かれるところだ。

なお、リンは今オフ序盤にレッドソックスとパドレスがデービッド・プライスとマイヤーズを中心としたトレードを検討していたことを伝えている。ただし、パドレスはプライスの獲得には積極的でなく、トレード交渉は進展しなかったようだ。

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