【センター試験2020】河合塾、試験概況と国公立大志望動向を公開

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大学入試情報サイト「Kei-Net」

河合塾は2020年1月23日、大学入試情報サイト「Kei-Net」に「センター試験概況」と「国公立大全体動向」を公開した。大学入試センター試験の特徴、難関国公立大学の志望動向などを受験生に向けてわかりやすくまとめている。

「センター試験概況」は、1月18、19日実施の2020年度大学入試センター試験の概況をまとめたもの。これによると、2020年度センター試験の志願者数は55万7,699人(前年度比96.7%)、本試験の外国語受験者数は51万9,303人(同96.4%)といずれも減少した。2021年から始まる大学入学共通テストを前に2019年度入試から安全志向がみられ、既卒生は減少している。

大学入学共通テストを翌年に控え、出題傾向の変化も注目されたが、全体的にはこれまでのセンター試験の傾向を踏襲した出題だった。ただ、「国語」の漢文では、本文中で詠まれた状況に即したイラストを選択させるといった新しい形式の設問がみられた。対話形式や日常の事象からの出題、複数の文章や図表などから考察させる問題など、大学入学共通テストを意識した問題も各科目で出題された。

河合塾が実施した自己採点集計「センター・リサーチ」参加者の平均点集計によると、2020年度センター試験の特徴は「英語」「数学」「国語」の主要3教科で平均点が下がったこと。特に7.7点ダウンとなった「数学I・A」は、複雑な設定で解答方針が立てにくい問題や参考書などであまり見かけない問題が出され、苦戦した受験生が多かったと推察されるという。

理科1は、「化学基礎」「地学基礎」で平均点がダウン。理科2は、「生物」「地学」でダウンした一方、「物理」でアップ。「地歴・公民」は科目間に差はみられるものの、「世界史B」「日本史B」「地理B」「倫理, 政治・経済」の4科目は平均点が65~68点と大きな差はなく、科目選択による不公平感はほとんど感じられなかったという。

7科目型の受験者平均点は、文系が前年から22.0点減の559.1点(900点満点)、理系型が前年から19.2点減の564.4点(同)と、どちらも大幅に下がった。成績分布では、文系型・理系型いずれも左型にシフトし、高得点層が減少している。

一方、「国公立大全体動向」によると、2020年度入試のポイントは「募集人員の変更」と「志願者数の隔年現象」。新設や改組に伴う既存学部・学科の募集人員の変更、医学科の入学定員減による募集人員減、推薦・AO入試拡大による一般入試の募集人員減など、募集人員に変更があった学部・学科は志願者数が前年並みでも倍率が変動するため注意が必要。志願者数が1年おきに増減する隔年現象は、医学科や科目数の少ない公立大を中心に各地でみられるという。

「センター・リサーチ」のデータをもとに国公立大学の志望動向をみると、前期日程の志望者は前年比96%と、センター試験の受験者数の前年比と同率。後期日程は前年比91%と大きく減少。中期日程は、近年新たに実施する大学が増えていることもあり、前年比98%と減少率は小幅だった。

学部系統別の志望動向は各系統とも減少傾向で、「医療技術」「総合・環境・情報・人間」のみ前年の志望者を上回っている。文系はいずれの系統も志望者数が減少、特に「法・政治」「経済・経営・商」などの社会科学系で減少率が高い。理系では、「理」「工」は前年並み、「農」は大きく減少。医療系では、「医」「薬」は1割ほど志望者が減少、特に医学科は既卒生の減少が目立ち、競争緩和が期待できそうだという。

旧帝大を中心とした難関10大学の大学・学部別の志望動向によると、難関10大学は全大学で志望者が減少。中でも、北海道大学、東京工業大学、一橋大学の志望者減少が目立っている。東京大学の志望者は大学全体で前年比96%。文科類では一類で志望者が増加、二類で減少している。京都大学の志望者は大学全体で前年比97%。文、法、経済学部で志望者が減少した一方、総合人間学部では前年比126%と大幅に増加。理系学部は、工学部が前年並みとなったものの、理、農学部などで志望者が減少している。

各大学のボーダーラインや志望者の成績分布は、河合塾の「大学入試センター試験特集」から確認できる。河合塾では、受験生に向けて「2次試験までの1か月間をどのように過ごすかがとても重要になってきます。特に今年はセンター試験で思うように得点できなかった受験生が多くなっています。気持ちを切り替えて、この後の私立大一般入試、国公立大2次試験の準備に集中しましょう」とアドバイスしている。

奥山直美