介護や障害…組織の壁超え解決を 岡山市が職員向け研修会

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複数機関の職員が困難事例の対応策を話し合った研修会

 介護や障害、貧困などが絡み合う複雑な問題に対応するため、岡山市は複数機関が連携して支援に当たる体制づくりを進めている。80代の親と引きこもりの50代の子がともに生活に困窮する「8050問題」などの顕在化に対応。24日には対応力を高めるための職員向け研修会を行った。

 連携は2018年度にスタートし、地域包括支援センター、こども総合相談所、生活困窮者への寄り添いサポートセンターなど官民約50機関が加わる。市民から相談を受けると、困り事の内容や生活状況を共通のチェックシートに記入して情報を共有。虐待対応や障害者の生活支援、就労サポートなどで複数の専門機関の力が必要な場合に役割分担して対応している。

 市によると、昨年10月までに計76件の困難事例に対応し、うち70件が適切な支援に結びついた。介護が必要な80代の父親と知的障害のある50代の娘のケースでは、11機関が連携。生活保護の受給は福祉事務所、金銭管理は社会福祉協議会、娘の療育手帳の更新は障害者更生相談所が担うなどしてスムーズな援助につなげたという。

 24日の研修会は岡山国際交流センター(北区奉還町)であり、福祉関係の職員約100人が参加した。市職員から連携の概要や狙いの説明を受けたほか、約10人のグループに分かれてワークショップを行い、知的障害のあるシングルマザー、引きこもりと障害のある子ども2人の貧困家庭を想定した支援などについて考えた。

 市保健福祉局の福井貴弘局長は「社会が複雑、多様化する中で従来の支援体制では十分対応できない問題が増えている。組織の壁を超えて解決に取り組んでいきたい」と話している。