1992年に発表された初代バンタムスコーピオンメタニウムXTから、実に28年もの長きに渡って引き継がれてきたシマノ・バーサタイルベイトリール名機の系譜『メタニウム』。その名を冠した9代目の16メタニウムMGLに続き、記念すべき10代目として『20メタニウム』が発表されました。軽さと強さを極限まで突き詰めた、バーサタイル機のマスターピースがここに在ります。
先進テクノロジーが全力で注ぎ込まれた次世代メタニウム
シマノベイトリール最高峰の名に相応しい優れた飛びと巻きを誇るモデルとして昨季、『19アンタレス』が登場したのは記憶に新しいですよね。
その根幹を担う先進テクノロジーのひとつが、初搭載となった『マグナムライトスプールⅢ』。
スプールの大幅な肉薄化で従来にない低慣性化を実現。瞬時に回転が立ち上がり、最後の最後まで伸びていく軽快なキャストフィールを実現しています。
そして2018年には新生バンタムブランドとして初となるリール『バンタムMGL』が登場。メインフレームとレベルワインドプロテクターを一体化した『コアソリッドボディ』構造は、ロープロファイルながら円形リールに肉薄する高剛性を誇り、安定の巻きと優れた高感度を両立しています。
2020年にデビューをはたす『NEWメタニウム』はナント、それら2つの先進テクノロジーをどちらも採用!!
軽快なスプールを高剛性かつコンパクトなボディに閉じ込めることで、より軽いルアーへの対応力と低弾道キャストの伸び、そしてよりストロングな釣りにも屈しない強靭さを実現しています。
またメインフレームとサイドプレートにはマグネシウムを採用することで、剛性を保ちながらも軽量化に成功。
SVS∞(インフィンティ)搭載、遠心力ブレーキを簡単に微調整可
事前に内部のブレーキシュー4個をONにしておけば(写真上)、外部ダイヤル(写真下)のみの調整でほぼすべてのシチュエーションに対応可能。
パーミング時はスプールを支持するダイアルケースを直に触れるため、巻き感度の向上という副産物も生み出しています。
中型ルアーのみならず、軽量級への対応力UPへ
ここからは、長年にわたって16メタニウムMGLを愛用してきた2020B.A.S.S.エリートプロ・伊藤巧さんに、『20メタニウム』を語っていただきます。
【Profile】
伊藤巧(いとう・たくみ)
2019B.A.S.S.セントラルオープンで参戦初年度にして年間4位を射止め、今季2020年からのB.A.S.S.最高峰エリートへの参戦権を獲得。ツアーを共に戦う20メタニウムがウイニングタックルとして輝く日は、そう遠くない未来に訪れるはずだ。
伊藤「中型ルアーを何でも軽快に扱えるバーサタイル機としてボートはもちろんのこと、オカッパリでも特に多用してきたのがメタニウムです」
伊藤さんは「1台だけ選ぶならコレ」というほどに元々、メタニウムのヘビーユーザー。20メタニウムをプロト段階から使い込むほどに体感したのは、さらなるバーサタイル性の向上だったそうです。
伊藤「中型ルアーはさらに飛距離が伸びて、ハードとソフト問わず投げやすい。さらには、今まで微妙に投げづらかった5~6g台のベイトフィネス的なルアーでもピーキー感はなく、難なく使いこなせるのがうれしいですね」
その優位性を生んでいるのが、言うまでもなくマグナムライトスプールⅢなんですね。
伊藤「圧倒的に飛距離が伸びるし、ノーストレス。バズベイトなど抵抗の強いルアーでもトラブルなく投げることができるし、撃ちでも巻きでも躊躇なく使える。だから、陸っぱり派の方には間違いのない選択肢だと思います」
メタニウムMGLに比べて、ボディがコンパクトになったのも『20メタニウム』の特長のひとつ。
伊藤「軽いうえに手の中にスッポリ収まるので、小さな変化にも即座に気付ける。剛性が高いボディだからこそ感度も高まるんだと思います」
伊藤「もはや僕の中心軸、ベイトリールのTHEスタンダードですね!!」