第92回選抜高校野球大会(3月19日から13日間・甲子園)の出場32校を決める選考委員会が24日、大阪市の毎日新聞大阪本社で開催され、昨秋の九州大会で4強入りした創成館が九州代表(4枠)として選ばれた。創成館の選抜出場は、8強に進出した第90回大会以来、2年ぶり4度目。春夏通算では6度目の甲子園となる。組み合わせ抽選会は3月13日に行われる。
◎苦戦しても敗戦しない
昨秋の九州大会で4強入りした創成館は、地区4枠の出場切符を順当に獲得。主将の上原は「幼いころからの夢が現実になった。たくさんの支えがあってこその甲子園。苦戦しても敗戦せず、全力でプレーしたい」と言葉に力を込めた。
出場は濃厚だったが、決定の連絡を待つ校長室は緊張感が漂い続けた。午後3時の発表開始から40分後。電話で知らせを受けた奥田校長は安堵(あんど)の表情で稙田監督らと握手を交わした。
体育館では選手や野球部以外の生徒、保護者らが吉報を待った。奥田校長が「みんなでつかんだ夢の甲子園。おめでとう」と両手を突き上げると、くす玉が割られて歓喜の渦が巻き起こった。
稙田監督は「ホッとした。同時に、長崎、九州の代表として身が引き締まる。令和最初の選抜で記憶に残る試合をしたい」とあいさつ。最後に人気デュオゆずの「栄光の架橋(かけはし)」を合唱した。
昨秋は、ノーシードだった県大会をはじめ、堅守を武器に粘り強く接戦を制したチーム。九州大会準決勝も優勝した明豊(大分)と1点差の好ゲームを演じるなど、文句なしの選考結果だった。
前回選抜に出場した2018年は初の8強入り。同年夏に出場して現チームで唯一甲子園を知る松尾は「守備の質を高め、打撃も一振りで仕留められるように、しっかり準備していく」と意気込んだ。