車上運動員への報酬、倍額決定は5月下旬か 河井案里氏陣営、参院選公示1カ月半前

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 自民党の河井克行前法相(衆院広島3区)の妻案里氏(参院広島)の陣営が昨年7月の参院選広島選挙区で、車上運動員の日当として法定上限の2倍の報酬を支払ったとされる事件で、陣営が運動員を集める際の報酬を3万円と決めたのは公示の約1カ月半前の5月下旬だったとみられることが24日、関係者への取材で分かった。広島地検もこの時期に注目し、報酬額の決定に関与した人物の特定などを進めているもようだ。

 関係者によると、車上運動員は13人で、二つのグループに分かれていた。一方のグループでは、陣営関係者の男性と車上運動員の窓口役の女性、陣営幹部の3人が5月下旬にミーティングを開き、運動員の人繰りなどを協議。その場で具体的な報酬額は決まらなかったが、ミーティングの後、陣営関係者の男性が窓口役の女性と無料通信アプリLINE(ライン)で「河井ルールで行ける様にしたいですね」などとやりとりした記録が残っている。

 克行氏の過去の衆院選では、車上運動員に1日3万円を支払う慣行があったとの証言があり、「河井ルール」は1日3万円を意味するとみられる。しばらくして、陣営側からこの男性に1日3万円の報酬額が伝えられたとみられ、その日のうちに男性は窓口役の女性に伝達していた。翌日には窓口役の女性も、運動員となった女性数人に「1日3万円です」と伝えていた。

 地検は、当時の陣営スタッフで、現在は案里氏の公設秘書を務める男性が違法な報酬の支払いに関与したとみて、繰り返し任意で聴取している。一方で、男性は車上運動員の調整役を担ったものの、「5月下旬の段階では関与していない」との証言も複数ある。地検は、陣営の中で違法な報酬が決まった経緯を詳しく調べているとみられる。

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