【1月25日付編集日記】磐城高の甲子園

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 野球漫画の金字塔「ドカベン」には、1971年の磐城高をモデルにしているであろう「いわき東高」が登場する。夏の甲子園の決勝で主人公山田太郎を擁する明訓高と対戦する

 ▼神奈川県と福島県の代表が決勝で戦うのは71年と同じ組み合わせ。小柄な主戦が準決勝まで無失点で勝ち上がるのは田村隆寿投手がモデルとみられる。地元の炭鉱が閉山となり、いわき東ナインは大会が終われば離れ離れになる設定だった

 ▼磐城ナインが当時の高校野球ファンにどれほど鮮烈な印象を与えたのかが分かる。試合は1点差を追ういわき東が最終回、同点を狙ってタッチアップを試みるも本塁上でアウトとなり、試合終了。磐城同様、あと一歩のところで優勝を逃す

 ▼磐城が春の選抜高校野球大会(センバツ)に21世紀枠で出場することが決まった。昨秋の東北大会の8強入りに加えて、台風19号などで被害を受けた地元でのボランティア活動も評価された。苦境にある古里を元気づけようと奮闘する姿はいわき東とだぶって見える

 ▼71年の快進撃からほぼ半世紀。甲子園も95年の夏以来、25年ぶりだ。令和初となるセンバツで、新たな磐城のイメージを打ち立てるような胸のすくプレーが見たい。