MotoGP:ドゥカティ代表のダリーニャ「目標はタイトル獲得。完全に満足しているとは言えない」

 ミッション・ウィノウ・ドゥカティ・チームは1月23日、イタリアのボローニャで2020年シーズンのMotoGP参戦体制を発表した。そのなかでクラウディオ・ドメニカリとルイジ・ダリーニャがライダーとともに登壇し2020年の展望を語った。

 MotoGPを戦うドゥカティファクトリーの体制発表では、ライダーのアンドレア・ドヴィツィオーゾとダニロ・ペトルッチが登場し、ドゥカティの2020年型MotoGPマシン、デスモセディチGP 20を初お披露目した。

 ドゥカティ・モーター・ホールディングのCEOを務めるクラウディオ・ドメニカリとドゥカティ・コルセのゼネラルマネージャーであるルイジ・ダリーニャも出席し2020年シーズンのMotoGPについての目標を述べている。

ドゥカティ・モーター・ホールディングCEO クラウディオ・ドメニカリ

 ドメニカリは「我々の身の回りのテクノロジーが一変するような特別に複雑な時代においてさえ、これまでも、そして現在もレースは我々の会社の基本となる部分の一部だ。このような状況で成功するためには研究開発への投資を続けることが必要で、それに対する我々の献身において、レースは極めて重要な部分だ」と以下のように続けた。

「レース、生産ライン、新しいモデルを生産するために必要な資産を合計すると、グローバルなドゥカティの研究開発は収益の10%以上に相当する。パニガーレV4は2020年に向けて大幅に改修された。レースの現場でライバルたちのおかげで学んだすべての教訓がなかったら、このバイクは誕生しなかっただろう」

「逆回転クランクシャフト、ホイルスピンとスライドに対応したトラクションコントロール、ウイングを含む効率的な空力フェアリングを特徴とするエンジンは、ジジ(ルイジ・ダッリーニャ)や彼のクルーたちによるMotoGPでの熟練した作業から得られたもののほんの一部にすぎない」

「2002年にチャンピオンシップが始まって以降、ドゥカティはMotoGPで優勝を飾った唯一のイタリア企業であることに加えて、唯一のヨーロッパ企業であるということを非常に誇りに思っている。ドゥカティにとってのレースとは、高度なテクノロジーが生み出される場所であり、イタリアのインテリジェンスとテクノロジーを示す場所であり、そしてすべてのドゥカティスタの信じられないほどの情熱がひとつになる場所でもある」

「すべてのパートナーとスポンサーに感謝し、アンドレア、ダニロ、ジジ、そしてチーム全体の成功を祈っている。そして、私は我々全員が満足できる極めて競争の激しいシーズンを望んでいる」

クラウディオ・ドメニカリとドゥカティ・チームのふたり

 また、ダリーニャは次のようにコメントした。「アンドレアが3年連続でライダーランキング2位となった2019年シーズンはもう過ぎたことだ。ドヴィツィオーゾは9回の表彰台と2回の優勝を記録した」

「それと同時に、ダニロはムジェロで優勝を飾り、我々を素晴らしい気分にさせてくれた。ムジェロは我々が3年間優勝を記録しているグランプリだ」

「チャンピオンシップのタイトルを獲得するという最終的な目標が変わっていないことに完全に満足しているとは言えない。2020年はより激しい争いになるだろうし、レースは全20戦となる」

「それにライバルたちももっと手強くなるだろう。だから我々全員がより深く献身することが必要だ。今シーズンに向けて、すべてのレースで、そしてあらゆるコンディションにおいてアンドレアとダニロがライバルの先を行くことができるようなデスモセディチGP20を提供できるように、冬の間にこれまで以上に懸命に仕事をしている」

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