ハッブルが捉えた6600万光年先の棒渦巻銀河「NGC 1022」

【本日の天体紹介:棒渦巻銀河NGC 1022】

この薄く淡い渦状腕と中央の赤みを帯びたダストが美しい銀河をハッブル宇宙望遠鏡が捉えました。

この奇妙な銀河は「NGC 1022」として知られており、くじら座の方向約6,600万光年先に位置した棒渦巻銀河です。一見棒渦巻銀河には見えませんが、この画像でも見えにくく目立たないものの、銀河の中心の棒構造と、そこから現れる渦状腕を確認することができます。それに加え、銀河ディスク全体に広がるダストレーンがNGC 1022を構成し、この不思議な銀河の芸術を作り上げています。

なお、NGC 1022は多くの銀河の中心に存在していると思われるブラックホールの研究の一環として観測されました。ブラックホールの質量銀河の特性が関連していることなど、ブラックホールの研究には、まだまだ多くの銀河の観測データが必要とされています。

この画像はハッブル宇宙望遠鏡の広視野カメラ3「WFC3」で撮影され、2020年1月20日に公開されました。

Image: ESA/Hubble & NASA, A. Seth
Source: HUBBLE

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