【コラム・天風録】ウサギ受難

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 勇壮さを誇る祭りは洋の東西を問わず、あちこちにある。インド南部で1月に行われる「ジャリカットゥ」も、その一つだろう。参加者が雄牛の背中のこぶに素手でしがみつく千年以上も続く牛追い祭りである。死傷者が多く出るほど荒々しい▲ことしも3日間、盛大に開催されたが、数年前には存続が危ぶまれた。牛を興奮させようと、酒を飲ませたり唐辛子を塗ったり…。そこまで羽目を外せば動物虐待との批判が出ても仕方あるまい。祭りは一度は禁止に▲こちらは虐待というより悪質ないたずらだろう。多くの外国人観光客も訪れる竹原市の大久野島で、ウサギにマヨネーズがかけられていた。先週、島に来た人が、少なくとも5匹の被害を確認した▲餌などでおびき寄せ、近づいてきたウサギに悪さをしたのだろうか。傷や健康影響は確認されていないのが救いだった。とはいえ、この程度なら許されると勘違いされ、エスカレートしていくのは何としても防ぎたい▲国の偉大さはその国における動物の扱い方で分かる―。人間と動物との距離が近いとされるインドの指導者ガンジーの言葉だという。共生する道を探るとき、私たちも手本にできるのではないか。

ウサギにいたずらか 背中や顔にマヨネーズ、複数確認

【コラム・天風録】「ウサギの島」のルール

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