デュバル駆る5号車キャデラックが首位でレース折り返し。マツダ勢は3、4番手/デイトナ24時間 決勝12時間後

 2020年シーズンのIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権開幕戦デイトナ24時間レースの決勝は1月26日、スタートから12時間が経過。レースの折り返しを迎えた時点ではマスタング・サンプリング・レーシング/JDCミラー・モータースポーツの5号車キャデラックDPi-V.R(セバスチャン・ブルデー/ロイック・デュバル/ジョアオ・バルボサ組)が総合首位に立っている。
 
 世界三大耐久レースのひとつでアメリカ最大級の耐久レースイベントの決勝日は晴天に恵まれた。スタート時刻が近づくとポールポジションを獲得したマツダチーム・ヨーストの77号車マツダRT24-Pを先頭とする隊列がゆっくりとピットレーンを離れ、フォーメーションラップに入っていく。
 
 現地時間13時40分、4クラス計38台のマシンが2周のフォーメーションラップを終え24時間レースがスタート。ポールシッターのオリバー・ジャービス駆る77号車マツダが先頭を守り、予選2番手となったアキュラ・チーム・ペンスキーの6号車アキュラARX-05がこれに続いた一方、予選3番手の55号車マツダRT24-Pはウェレン・エンジニアリング・レーシングの31号車キャデラックDPi-V.Rにポジションを奪われてしまう。
 
 フェリペ・ナッセ操る31号車キャデラックは、スタートから25分後には2番手の6号車アキュラも交わして2番手に浮上。その後もトップを守る77号車マツダに遅れることなく2番手を走行するが、3回目のルーティンピットイン直後に、マシンからデブリを剥がすため再びピットインすることになり順位を落としてしまった。

 この直後、4番手から3番手に順位を上げたコニカミノルタ・キャデラックDPi-V.Rの10号車キャデラックに小林可夢偉が乗り込みコースインする。可夢偉はこの時点で25秒ほどあったトップとの差をファステストラップを刻みながら詰めていく。
 
 コース上で2番手を走る6号車アキュラを交わした10号車キャデラックの勢いは留まることを知らず、ついに77号車マツダの背後に。そしてスタートから2時間47分、ターン1のイン側からズバッとオーバーテイクを仕掛けた可夢偉がトップに躍り出ることに成功した。

 しかしその30分後、10号車キャデラックはピットレーンでの速度違反によるドライブスルーペナルティを受け順位を落とした。

2020デイトナ24時間レース スタートシーン
ウェレン・エンジニアリング・レーシングの31号車キャデラックDPi-V.R

 
 今レース最初のビッグアクシデントが発生したのはスタートから3時間20分過ぎ。3番手を争うアキュラ・チーム・ペンスキーの7号車アキュラARX-05と55号車マツダがバスストップ・シケインで交錯し、スピン状態に陥ったエリオ・カストロネベス駆る7号車がタイヤバリアに叩きつけられたのだ。
 
 この事故により7号車アキュラは長い修復作業を余儀なくされ戦線離脱。一方の55号車マツダは右フロントカナードを失う程度のダメージで済んだものの、ドライブスルーペナルティが課せられている。

 その後、レースはGTDクラス車両同士の交錯や、LMP2カーの単独クラッシュなどの影響で計3回のフルコースコーションが入るなかで、総合首位争いは77号車マツダ、6号車アキュラ、10号車キャデラックなどがルーティンのピットタイミングごと順位を入れ替える展開に。
 
 11時間過ぎからはデュバルがステアリングを握る5号車キャデラックがトップに立ち、これを可夢偉組10号車キャデラックや77号車マツダ、55号車マツダ、6号車アキュラが同一ラップで追いかけている。

 LMP2クラスでは序盤からレースをリードするPR1マティアセン・モータースポーツの52号車オレカ07・ギブソンが、一度はドラゴンスピードの81号車オレカ07に首位の座を奪われたものの、再び抜き返してクラストップに立っている。
 
 上位5台が同一ラップで争うGTLMクラスは、BMWチームRLLの24号車BMW M8 GTEが首位。ポルシェGTチームの912号車と911号車ポルシェ911 RSRがクラス2、3番手だ。
 
 GTDクラスではポール・ミラー・レーシングの48号車ランボルギーニ・ウラカンGT3 Evoが首位を走行中。道見真也も乗り込むマイヤー・シャンク・レーシングの86号車アキュラNSX GT3 Evoはクラス5番手につけている。

 後半戦に入った2020年ロレックス24・アット・デイトナ。第58回大会のフィニッシュ予定時刻は26日13時40分(日本時間27日3時40分)だ。

BMWチームRLLのBMW M8 GTEと、リシ・コンペティツィオーネの62号車フェラーリ488 GTE Evo
マツダチーム・ヨーストの77号車マツダRT24-P
ポルシェGTチームのポルシェ911 RSR
毎年、日付が変わるタイミングで花火が打ち上げられる
コニカミノルタ・キャデラックDPi-V.Rの10号車キャデラックDPi-V.R

© 株式会社三栄