長谷部誠がプロの世界で生き残るために磨いた「ストロングポイント」とは

誰からも信頼され頼られる男、長谷部誠選手の信念に迫ります。

カイザーマコト。

1984年1月18日に生まれ35歳を迎えた長谷部誠選手は、フランクフルトのカイザー(皇帝)と呼ばれるまでに安定した活躍を見せています。

「僕には突出した武器が無い」

自身の著書「心を整える」でこう語る長谷部誠選手ですが、他の選手に比べ強みが無い代わりに磨いてきたある一つの「ストロングポイント」がありました。

”組織に足りないものを補う”

長谷部選手のストロングポイント、それは「組織に足りないものを補う」ことでした。

「中盤から攻めあがる選手がいたら、自分は中盤に留まって相手のカウンターに備える。

みんなが疲れてきて動きが落ちてきたなと思ったら、人の分までカバーして走る。」

ヴォルフスブルク時代、スポーツディレクターであるヘーネス氏は当時定位置争いでエゴが強い選手の多い中、チームの勝利(組織の成功)に徹していた長谷部誠選手を見て「リーグ全体を見渡してみても彼のような選手は貴重だ」と言わしめたのです。

これからも僕は、組織のために足りないものを補える選手であり、組織において不可欠な人間でいたい。そうすれば、たとえ目立たなくともピッチに立つことができるだろう。

長谷部選手がこの言葉を自身の著書「心を整える」に残したのは2011年。

それから約9年もの間代表(ロシアW杯まで)とクラブの最前線に立ち続けてきたのは、まさにこの言葉を有言実行してきたからに他なりません。

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