厳かに華やかに媽祖行列 長崎ランタンフェスティバル

長崎ランタンフェスティバルの主要イベント「媽祖行列」が26日、長崎市中心街であり、銅鑼(どら)や爆竹が響く中、色彩豊かな一行を見ようと人だかりができた=長崎市、ベルナード観光通り

 江戸時代に長崎へ入港した唐船の儀式を再現した「媽祖(まそ)行列」が26日、長崎市中心街であり、140人以上が色とりどりの衣装をまとい、旗やのぼりを掲げて練り歩いた。
 「媽祖」は中国で信仰されている航海安全の女神。行列は市民団体「長崎ネットワーク市民の会」(鬼永武会長)が毎年、長崎ランタンフェスティバルで実施している。
 船から媽祖像を降ろして唐寺に安置するのを「菩薩(ぼさ)揚げ」、出港する船に持ち帰るのを「菩薩乗せ」という。この日は長崎孔子廟(びょう)から中央公園までのルートで菩薩揚げを再現した。
 唐船を模した山車に、媽祖像と荷主夫妻役が乗り、へさきで祭官「直庫(てっこ)」役が魔よけの棒を振った。媽祖に諭された鬼が改心し守護神になったとされる「順風耳(じ)」と「千里眼」役が6カ所で舞を披露した。
 天后堂前で演舞にカメラを向けた同市の無職、指方悦夫さんは「華やか。見ていると幸せをもらえそうだ」と話した。
 菩薩乗せは2月2日午後1時15分に中央公園で出発式があり、逆のルートをたどる。

華やかな衣装での演武などがあり観客を魅了した媽祖(まそ)行列=長崎市、孔子廟

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