五輪影響、人手不足 花火大会、日程変更相次ぐ 県内 警備態勢整わず

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7〜9月実施の東京五輪・パラリンピックに大勢の警察官や民間警備員が動員される影響で十分な警備態勢が整わないとして、県内各地の花火大会の日程変更が相次いでいる。古河市の8月の「古河花火大会」は5月30日に前倒し予定で、大洗町や境町も本来の時期から数週間ずらす意向だ。関係者からは「安全が確保できなければ花火大会の開催はできない」など、変更やむなしの声が聞かれた。

今年15回目を迎える「古河花火大会」は例年、8月の第1土曜に埼玉県境の渡良瀬川河川敷で行ってきた。約2万発を打ち上げ、約20万人の人出がある大規模な大会。

実行委事務局の市観光物産課によると、昨年中に、埼玉県警から五輪の影響で人員不足の報告があり、例年約250人を配備する民間警備員についても大手会社から手配できないとの話があった。埼玉県内では複数競技の開催を予定しており、警備態勢を考慮。昨年10月末までに、5月30日への前倒しを大筋で決めた。

昨年は449社に上った協賛企業の確保に「不安があった」(同課)ものの、昨年11月に各社へ通知を終え、現在まで影響はない。

同課は「従来通りにやりたかったが致し方ない」と複雑な心境をのぞかせる。日程は2月10日の正式決定を受け、市ホームページなどで周知を図る予定だ。

大洗町の「大洗海上花火大会」は例年約3千発を打ち上げ、8〜10万人前後を集める人気イベントで、7月最終の土曜(予備日・日曜)に開催。実行委事務局の町商工観光課によると、水戸警察署からの打診を踏まえ、2週間以上ずらした8月15日(予備日16日)の実施を決めた。

同課は「7月末が最もよかったが、警察の協力がなければ実施できない」とし、安全確保を最優先に、日程は町広報誌や公式ツイッターなどで周知を図る。

花火と本祭合わせて約90万人が出る水戸市の「水戸黄門まつり」は昨年、7月第3週の土曜に花火大会、8月第1週の土、日曜に本祭を開いた。同12月の市議会定例会の代表質問で、高橋靖市長は「まつりの安全運営に向けた警備態勢の確保も困難」と、今年の日程変更に前向き。1月中に日程を正式決定する見込みだ。

今年35回目を迎える境町の「利根川大花火大会」は昨年、関東最大級の2万3千発を打ち上げた。町観光協会によると、警備態勢維持へ、7月から8月中〜下旬への変更を検討中だ。

東京五輪期間中の警備要員は5万人以上。県内では、県立カシマサッカースタジアム(鹿嶋市)がサッカー競技会場となり、聖火リレーと合わせ、県警や民間警備員らによる警備が想定されている。(今井俊太郎)