日本文化を体験しよう!日本のカードゲーム「かるた、花札」の遊び方

日本にも「カードゲーム」があることを知っていますか?今回は柄も和風な日本の「カードゲーム」、かるた、百人一首、花札についてご紹介します。

日本のカードゲームにはどんなものがある?

トランプをはじめ、世界中で楽しまれているカードゲーム。もちろん日本にも古くは「百人一首」、現代ではトレーディングカードゲームなど様々なカードゲームが存在します。
特に今、日本では「ちはやふる」という「百人一首」に取り組む高校生を描いた漫画が大ヒット!「百人一首」を楽しむ人も増えているんですよ。そこで今回は、伝統的なカードゲームである「かるた」と「花札」についてご紹介します!

かるたとは

日本で「かるた」といえば、「百人一首」もしくは「いろはがるた」を指します。日本に古くから伝わる和歌(5・7・5/7・7の音のリズムで詠まれる詩)を使ったものが「百人一首」、ことわざを使ったものが「いろはがるた」です。ちなみに「百人一首」はもともとカードゲームではなく、100人の歌人の和歌を集めた歌集『小倉百人一首』として13世紀に成立したものでした。かるたの「百人一首」は16世紀ごろ、「いろはがるた」は比較的新しく19世紀に作られたようです。
日本の伝統的な絵柄を使ったかるたが多いのですが、ゲームやアニメのイラストを使用した見た目にも楽しいかるたもありますよ。

かるたのルール・遊び方

まず遊び方がシンプルな「いろはかるた」から説明しましょう。古来、日本語のひらがなは47文字でした。その47文字の各ひらがなから始まることわざが書かれたものが「いろはかるた」です(地域によっては48枚)。まず、絵が描かれた取り札を表面にして並べます。そのあと、読み手は文字が書かれた札を読み上げ、取り手はことわざに対応する絵が描かれた札を探し、早く取れた人がその札をもらえます。全て読み終えた段階で、一番多く札を持っている人が勝ちとなります。

一方「百人一首」は取り札に文字しか書かれておらず、和歌を暗記していたほうが有利に札を取れるという少し高度な遊びです。ですが、日本語が読めなくても楽しめる遊び方もあるので、以下で詳しくご紹介しますね。

散らし取り

「百人一首」の基本的な遊び方が「散らし取り」。まず、文字だけの取り札を表向きにして並べ、そのあとに読み手が和歌を一首ずつ読み上げてくれます。しかし、取り札には和歌の下の句(後半の7・7)しか書かれていません。つまり早く取るためには、上の句(前半の5・7・5)が読まれた時点で下の句を探しあてなくてはならないのです。
和歌を知っていなくては勝てないという、教養も要求されるゲームといえます。

坊主めくり

日本語を読むだけでも難しいのに、和歌まで暗記できない!という方もご安心を。百人一首の読み札には、和歌一首と共に作者の絵も描かれています。この絵を使うのが「坊主めくり」という遊び方です。
まず、読み札を裏向きにしてひとまとめにしておきます(山札)。参加者は山札の周りに座り、山札から1枚ずつ取っていきます。絵札が男性(殿)ならそのままもらい、絵札が僧侶(坊主)だった場合は、残念ですが自分の持っている札は全て没収され、山札の横に置かれます。もし絵札が女性(姫)なら、山札の横に置かれた札(坊主を引いた人が捨てた札)を全てもらえます。山札が全てなくなった時点で、札の一番多い人が勝ちとなります。

花札とは

18世紀頃に今のような形となった「花札」はもともとは「花かるた」と呼ばれたかるたの一種です。絵が描かれた48枚のカードで遊ぶゲームで、カードには1月から12月までそれぞれの月にちなんだ植物が描かれています。それぞれの植物のカードは4枚ありますが、そのうち最も点数が高いカードが1枚、2番目に点数の高いカードが1枚、点数の低いカードが2枚となっています。
ちなみに、マリオで有名なゲーム会社「任天堂」は、元々「花札」を作る会社。今でも花札を販売していて、マリオ柄の花札もありますよ。

花札のルールと役・遊び方

「花札」は、参加する人が順にカードを引いて、より強い組み合わせ(役と呼ばれます)のカードをそろえて高い得点を得た人が勝ちとなります。花札の役は全部で12種類ありますよ。
花札は2人で遊ぶ「こいこい」が一般的な遊び方ですが、3人以上なら「花合わせ」や「八八」といった遊び方もあります。

こいこい

では、「こいこい」の遊び方を簡単に説明します。遊ぶ前の準備として、遊ぶ人と場に4枚ずつ2回に分けて札を配りましょう。このとき遊ぶ人には伏せ、場に置く分は表にします。そして余った山札は、中央に置いておきます。最後に先手(親)と後手(子)を決めて、準備完了!

1. 親は、場に出ている札を見て、自分の持ち札と同じ花・月があったら出せば場の札と自分の持ち札の2枚を獲得できます。もし出せる自分の持ち札がない場合は、持ち札から1枚を場に置きます。
2. 山札から1枚めくり、場の札と同じ花・月があれば、めくった札と場の札の2枚を獲得できます。また、合う札が場にない場合には、場にそのまま置き、次の人の番になります。
3. お互いにこの手順を繰り返し、役ができるまで繰り返します。
4. 役ができた人は、その時点でゲームを続ける(「こいこい」)か、続けない(「終了」)の選択をします。
5. 「終了」を選択したら、自分のもっている役の得点を計算します。

ここまでのゲームの手順の中で、ポイントとなるのは4番目。相手の札をよく見て、継続して自分が点数を増やせそうなら「こいこい」を。もし相手の確定札で役がそろいそうなら「終了」を選択しましょう。

いかがでしたか?天気が悪くて外に出られない日にも、カードゲームで日本を感じることができます。伝統的なカードゲームも、ぜひやってみてくださいね。

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