【MLB】“危険スライディング”で引退危機の08年MVP 故障再発で編成責任者悲痛「辛い」

復帰を目指しているレッドソックスのダスティン・ペドロイア【写真:Getty Images】

17年にマチャドの足が左膝を直撃して負傷、4度の手術で引退の危機を迎えている

 2008年ア・リーグMVPで、4度の左膝手術からの復帰を目指しているレッドソックスのダスティン・ペドロイア内野手の故障が再発した。地元メディア「マスライブ」は編成責任者(CBO)のハイエム・ブルーム氏の悲痛なコメントを伝えている。

 36歳のペドロイアは2007年に新人王に輝くと、2008年には当時マリナーズのイチロー氏と最多安打を分け合い、MVPにも輝いた名選手。ゴールドグラブも4度受賞するなど守備の名手としても知られたが、2017年4月21日のオリオールズ戦で悲劇が訪れた。8回の守備中にマニー・マチャド内野手(現パドレス)のスライディングした足が左膝を直撃して負傷交代。同年オフに手術したが、2018年は3試合、2019年は6試合出場にとどまり、引退の危機を迎えていた。

 今季の復活を目指してリハビリに励んでいた最中での悪夢。ブルームCBOは、「彼がこれまでに戦ってきたこと、これからまた戦わなければならないことを考えると、このニュースを聞くことはとても辛い」と悲痛な胸の内を明かしている。

「彼がどんなに強い人間か知っているだろう。そしてどんなにプレーすることを愛しているかも。膝の問題が再発したことで、彼がどんな気持ちでいるか想像できない。だけど、もしこれを乗り越えることができる人間がいるとすれば、それはダスティンだ」

 現役引退、コーチ就任も囁かれているが、同氏は「今の時点で、彼の選手としてのキャリアについて結論を出すような発言をすべきではないと思う」と否定。「しかし、彼はこの球団に一生にわたって影響を与える権利を得た人間だ。だから、みんな(いずれはコーチになるなどして)彼がこの球団に関わるのではないかと思っているだろう」と引退となってもレッドソックスに残る可能性を示唆している。(Full-Count編集部)

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