女子は韓国、男子は香港が最後の出場枠を勝ち取る〈2020東京五輪卓球・団体戦〉

写真:真剣な眼差しでサービスを出すMIGOT Marie(フランス)/提供:ittfworld
<2020東京五輪卓球団体戦予選 2020年1月22日~1月26日>
26日、ポルトガルのゴンドマルで行われていた卓球東京五輪予選会は大会最終日を迎え、最後の1枠を巡り、女子団体決勝と男子団体の準決勝・決勝が行われた。

東京五輪へ、残りの出場枠をかけた戦い

東京オリンピックの団体戦で出場可能なのは男女ともに16チーム。そのうち、各大陸予選を勝ち抜いた6チームと開催国代表の日本が既に出場確定していた。

残る9枠を決める予選会では、第1ステージでベスト8に入った8ヵ国とベスト16で敗れた8ヵ国による第2ステージで優勝した国が出場権を得られるルールとなっている。

第2ステージ女子:韓国が最後の1枠を獲得

写真:試合に勝利し喜び合う女子韓国代表チーム/提供:ittfworld

最後の1枠を決める予選会第2ステージの女子団体決勝は、韓国とフランスが対決。

第1戦のダブルスで申裕斌(シェンユービン)・崔孝珠(チェヒョジュ)ペアがステファニー・ルイエットとユアン・ジャナンのペアに3-1で勝利する。続く第2戦でも、李恩惠(イウネ)がMIGOT Marieに3-1で勝利し、優勝に王手をかけた。しかし、ここでフランスも意地を見せる。第3戦はユアン・ジャナンと崔孝珠が対決。最初のゲームはデュースと接戦。これをユアンが取るとその後のゲームではユアンが試合の主導権を握り、3-0とストレートで勝利を収めた。第4戦、MIGOT Marieと申裕斌が対決。第1・第2ゲームともに11-9で辛くも申裕斌がものにすると、第3ゲームでもその勢いは止まらず11-5で試合終了。安堵の表情を浮かべた申裕斌のもとにベンチにいた二人が駆け寄り、喜びを分かち合った。

男子団体は中国香港がチェコを一蹴

写真:何鈞傑(左)・呉柏男ペア(ともに中国香港)/提供:ittfworld

男子団体は準決勝と決勝が行われた。準決勝では中国香港がスロバキアを、チェコ共和国がハンガリーをそれぞれ3-0の勝利で収め、決勝に進出した。その決勝、第1戦のダブルスでは何鈞傑・呉柏男ペアがルボミル・ヤンカリクとポランスキーのペアに3-1で勝利。続いて第2戦。香港のエース、黄鎮廷(ウォンチュンティン)とパベル・シルセックが熱い戦いを繰り広げる。序盤の第1・第2ゲームは黄鎮廷がものにするが、第3ゲームからシルセックは黄鎮廷のバックハンドへのレシーブを多く使い、お互いにバックハンドで打ち合う戦術に切り替えた。これが功を奏し、第3・第4ゲームをシルセックが勝ち取って、試合は最終ゲームへ。黄鎮廷がシルセックの戦術にしっかりと対応をして、11-7で勝利。Tリーグ・T.T彩たまでも活躍している黄鎮廷が、エースとしての仕事をやり遂げた。第3戦は呉柏男とPOLANSKY Tomasが対決。第1ゲームから第3ゲームまで呉柏男が主導権を握り続け、3-0で勝利。中国香港が準決勝に続き、決勝でも3-0で勝利。このまま五輪でも勢いに乗れるか。

東京五輪団体戦の残り9枠確定

写真:中国香港代表チーム男子/提供:ittfworld

この予選をもって、東京五輪に出場する男女各16チームが確定した。

男子団体・・・ドイツ/エジプト/中国/アメリカ/ブラジル/オーストラリア/日本/韓国/スロベニア/クロアチア/スウェーデン/フランス/ポルトガル/セルビア/チャイニーズタイペイ/中国香港

女子団体・・・ドイツ/エジプト/中国/アメリカ/ブラジル/オーストラリア/日本/中国香港/オーストリア/ポーランド/北朝鮮/シンガポール/ハンガリー/ルーマニア/チャイニーズタイペイ/韓国

東京五輪卓球競技は7月25日の土曜日から始まる。メダルを懸けた熱戦必至の五輪本番が待ち遠しい。

男子団体決勝:スコア詳細

中国香港 3-0 チェコ
○何鈞傑/呉柏男 1-3ヤンカリク/POLANSKY
8-11/11-4/11-6/11-7
○黄鎮廷 3-2 シルセック
11-6/11-8/7-11/9-11/11-7
○呉柏男 3-0 POLANSKY
11-7/11-6/11-3
黄鎮廷 − ヤンカリク
何鈞傑 − シルセック
※中国香港は東京五輪団体戦、出場権獲得

女子団体決勝:スコア詳細

韓国 3-1 フランス
○申裕斌/崔孝珠 3-1 ステファニー・ルイエット/ユアン・ジアナン
8-11/11-5/11-6/11-9
○李恩惠 3-1 MIGOT
13-11/4-11/12-10/11-4
崔孝珠 0-3 ユアン・ジャナン○
11-13/8-11/5-11
○申裕斌 3-0 MIGOT
11-9/11-9/11-7
李恩惠 − ルイエット
※韓国は東京五輪団体戦、出場権獲得

文:ラリーズ編集部

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