悪徳弁護士に気をつけろ! 弁護士業界にも不況の嵐か「悪い奴」になびく者たちが急増 そういう「輩」を見つけた時は――

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女子高生らにアダルトビデオへの出演を強要して、強要剤や職業安定法違反で有罪判決を受けた元DVD販売サイト運営者の顧問弁護士の菅谷幸彦弁護士(55)が20日付けで懲戒処分を受けた旨が報じられました。

業者は、女子高生を脅して、いかがわしい仕事に合意したかのように承諾書を書かせていたようです。違法行為を止めるように助言しなかったのは弁護士の品位を失う非行にあたるとして、菅谷弁護士が所属する第二東京弁護士会は、戒告の懲戒処分をしました。

「『戒告』という処分は、注意されるだけですから、一番甘い処分です。2年以内の期間、弁護士業務を行なうことを禁止される業務停止。弁護士でなくなる退会命令。3年間は弁護士となる資格も失う除名。以上の4段階で重くなっています。わがままなクライアントの言いなりになって実質違法な脅迫状みたいな内容証明郵便を送っている弁護士も少なくありませんが、懲戒請求されずにヌクヌクしています」(法律事務所関係者)

最近では、認知症の老人の成年後見人に就任して、職権濫用して老人の資産を背任横領する弁護士も時々報じられますが、懲戒請求はどのようにしたら良いのでしょう。

「問題ある弁護士が所属する弁護士会に懲戒請求をする用紙がありまして、誰でも懲戒請求することができます。最近は、弁護士会や弁護士懲戒処分検索センターのホームページが充実しているので懲戒請求しやすい環境だと思います」(法律事務所関係者)

簡単に懲戒請求できる弊害では、弁護士に嫌がらせで過剰に無数の懲戒請求が起こされた事件も報じられています。懲戒制度には、色々問題もあるようです。

「懲戒委員会や綱紀委員会といった弁護士会内の組織が裁くので、弁護士会内の有力者に嫌われているとキツい処分になったり、ハメられたりというのもあります。強い派閥の弁護士の相手方を弁護していた私は嫌がらせで業務停止処分を受けたので、弁護士を辞めることにしました。正義よりもお金と名誉に目が眩んでいる残念な弁護士もたくさんいます」(元弁護士)

すべての弁護士がテレビドラマのように正義の味方というわけではありません。依頼者の要望に応えて、依頼者の代わりにトラブル処理や裁判をするのが弁護士の仕事です。

「新司法試験制度で弁護士が増えたり、インターネットで一般人が裁判等の知恵をつけたりしたので、仕事が減っている弁護士も多くいます。怪しい業者、社会的に悪い業者でも、高額の顧問料を頂けたらありがたいお客様です。ヤバいクライアントに、法的にマズいですなんて言ったら、顧問契約を切られるだけでなく、どんな報復をされるか分かりません。詐欺グループの顧問をしていた知人弁護士は、借金漬けにされ、お客様の預り金を返さない等のトラブルをたくさんおこしました。最終的には自殺しました。反社会勢力のクライアントに関わるのは命がけです」(元弁護士)

ご冥福をお祈りします。弁護士の世界の闇も深いようですから、気をつけなくてはいけません。もし、悪い弁護士の被害に遭ったらまずは懲戒請求でしょうか。(文◎土竜妹子)

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