新年特集「藍のふるさと 阿波 日本中を染め上げた至高の青を訪ねて」(1)

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東京オリンピック・パラリンピックの公式エンブレムに藍色の組市松紋(くみいちまつもん)が採用され、国内外から藍がジャパンブルーとして注目される中、2019年5月に徳島市など吉野川流域の9市町(しちょう)が申請した「藍のふるさと阿波日本中を染め上げた至高(しこう)の青を訪ねて」が、文化庁の日本遺産に認定されました。ぜひ皆さんも伝統文化としての阿波藍の魅力を再発見し、徳島のさらなる発展を応援してください。

■日本遺産とは
文化庁が地域の歴史的な魅力や特色を通じて我が国の文化や伝統を語るストーリーを認定するものです。文化財や文化遺産の保護を目的として登録される世界遺産とは違い、地域に点在する遺産を全体のパッケージとして発信することで、地域活性化を図ることを目的としています。

■認定されたストーリーの概要
○「ジャパンブルー」のふるさと
明治時代に日本を訪れた外国人は日本中に藍で染められた衣服があふれていることに驚き「この国は神秘的なブルーに満ちた国」と絶賛しました。
その神秘的な「ジャパンブルー」を生み(うみ)だしていたのが徳島市をはじめとした県北部の吉野川流域です。この地域は日本一の藍の産地で、今なお途絶えることなく職人が伝統の技で藍の染料づくりを行い、日本の染織文化(せんしょくぶんか)を支え続けています。

○藍から生まれた文化財
室町時代に阿波で栽培が始まった藍は、江戸時代に徳島藩が保護・奨励し、品質向上に努めたことにより、全国市場で人気を独占し、藩に莫大な利益をもたらしました。
藍商人(あいしょうにん)は、全国各地に藍染料を供給する中で、文化交流の担い手となりました。今の阿波おどりには各地のさまざまな要素が取り入れられており、例えば「阿波よしこの節(あわよしこのぶし)」は茨城県の「潮来節(いたこぶし)」が元になっているといわれています。また、芸事(げいごと)を好んだ藍商人(あいしょうにん)が頻繁に人形座(にんぎょうざ)を招いて人形芝居を楽しんだことから「阿波人形浄瑠璃」などの木偶(でこ)文化が隆盛しました。
このほか、藍商人(あいしょうにん)が築いた「藍屋敷」や「うだつの町並み」など、藍によって生み出された有形(ゆうけい)や無形(むけい)の文化財が今も私たちの近くに息づいています。