雨の時、一番見てほしい情報とは? 横浜地方気象台の台長らによる防災講演会

防災情報の活用について解説する横浜地方気象台の飯田和彦台長=三浦市の潮風アリーナ

 横浜地方気象台の飯田和彦台長らによる防災気象講演会が25日、潮風アリーナ(神奈川県三浦市初声町入江)で開かれ、市民ら約100人が参加して災害への備えを確認した。

 飯田台長は近年の雨災害について「降り始めてから発生までの時間がどんどん短くなっている」と解説。土砂災害、洪水、浸水害の危険度ごとに表示される「危険度分布」を「雨が降っている時に一番見てほしい情報」と紹介し、気象庁ホームページの防災情報の活用を呼び掛けた。「『自分は大丈夫』『まだ誰も行動していないから』と思わず、自分に迫っている危険を把握し、救助される前に避難を」と訴えた。

 同気象台の林基生次長は、県内での津波の想定到達時間について、発生から約30~40分とされる南海トラフ地震に対し、相模トラフ地震では発生から約5分であることを説明。「海岸近くにいる人はどっちの地震と考えず、とにかく揺れたら逃げることを心掛けてほしい」と強調した。

 参加した同市の団体職員で入江区長の川端美千代さん(55)は「雨のピークやいつやむのかなど視覚的に分かる情報を知ることができた。地元の人たちと共有していきたい」と話した。

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