DeNA“ポスト筒香”は誰に? 新主将の佐野だけじゃない、2人の大砲候補とは

新ユニホームを身に着けたDeNA・ラミレス監督(右)、佐野恵太【写真:編集部】

なぜ25歳の若手が“ポスト筒香”に指名されたのか、ラミレス監督が語る「資質」

 DeNAの主砲であっただけでなく、精神的支柱でもあった筒香嘉智外野手がレイズに移籍し、海を渡る。優勝を目指すチームにとっては大きな穴とみられているが、アレックス・ラミレス監督は「多くの主力はこの新しい世代であり、彼らはもうすでにここにいます」とコメント。新しい世代の中から、“ポスト筒香”となり得るのは誰なのだろうか?

 ラミレス監督は昨季、「筒香がいなくなることは考えてなかった」という。しかし、シーズンが進むにつれてポスティングシステム利用の話が具体化。「その中で、4番レフトで佐野を使ったこともあった。そういう準備をしてきた」と、プロ入り3年目だった佐野恵太内野手を、8月中旬から11試合で4番に起用した意図を明かした。

 佐野は今季、25歳の若さでキャプテンに指名された。2017年に9位指名で入団し、昨季は自己最多の89試合に出場、打率.295(200打数59安打)、5本塁打、33打点を挙げた。代打起用も多く、不動のレギュラーという訳ではない。それでもラミレス監督は佐野の指名に躊躇しなかったと言う。

「キャプテンに向いているレベルを1から10で表した場合、佐野は8から9のレベルがある。セルフコントロールができるし、コミュニケーションスキルも高い」と資質を評価。佐野は明るいキャラクターで、普段からチームメートを笑わせるだけでなく、雨で試合が中止になれば、陽気なダンスでファンを楽しませた。そんな姿はチームを活気づける一因となるだろう。

「(筒香の)代わりではなく、佐野のままでいい。それで穴を埋める能力はある。今まで通り活躍してやってくれればいい」と大きな期待を寄せたラミレス監督。4番として、主将として、佐野がその役割を果たせば、悲願の優勝へ大きな力となるだろう。

昨季4番スタメンを経験した細川、8月から4本塁打の伊藤裕らも候補に

 しかし、“ポスト筒香”の候補となるのは佐野だけではない。

 昨季4番を打った選手は5人いる。筒香、ホセ・ロペス内野手、ネフタリ・ソト内野手、佐野、そして細川成也外野手だ。昨季プロ入り3年目だった細川は、9月27日の巨人戦で自身初の4番でのスタメン出場を果たした。高卒1年目の2017年には2試合で2本塁打を放つ衝撃デビューを飾り、将来の大砲候補として期待を受けるようになった。4番起用は“ポスト筒香”として経験を積ませる意図だった。筒香が抜けたことは、細川にとっては大きなチャンスでもある。

 さらに昨季ドラフト2位で入団した伊藤裕季也内野手も大砲候補だ。昨季8月に1軍初昇格すると、10日の中日戦で「5番・二塁」でスタメン初起用され、2打席連続本塁打を放った。21試合で打率.288、4本塁打7打点と少ないチャンスをものにした伊藤裕。今季は更なる飛躍を遂げたい。

 また筒香の抜けた外野には細川の他、既にリードオフマンとして活躍する神里和毅外野手や、今季プロ入り3年目の楠本泰史外野手といった若手もいる。昨季逃したリーグ優勝に向けて、彼らがどのような活躍を果たすか期待が高まる。(Full-Count編集部)

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