長崎出身のトップコーチや選手を講師に招いた長崎陸協の二つの練習会が25、26日、諫早市のトランスコスモススタジアム長崎などで行われ、離島の子どもたちや高校の女子選手らがそれぞれのレベルアップを図った。
「長崎のしまから世界へ」をテーマに松園尚己記念財団の協賛で開かれた練習会は、離島を中心に小中学生計120人が参加。ラグビー日本代表などのスピードコーチを務める里大輔氏(長崎市出身)、今夏の東京五輪出場を目指している男子三段跳びの山本凌雅(JAL、諫早市出身)、短距離の永田駿斗(住友電工、大村市出身)が講師となった。
小中学生が1泊2日の合宿を通して学んだのは、速く走るために意識して動かす具体的な体の部分に加え、アスリートとして成長するための心構えなど。中高生のころに日本一に輝いた3人の先輩から、指導を通してエールも受け取った。
里コーチから素質を見込まれた長距離専門の船越碧さん(魚目中2年)は「いつもより速く走れそうな気がする。今後は自分からアクションしていきたい」とさらなる飛躍を誓っていた。
女子選手と指導者が対象の「長崎スターレディースキャンプ」は、高校生ら約200人が参加。選手や指導者同士のつながりを深めて、女性が長く競技に携われる環境をつくろうと、定期的に実施している。
講師は全国優勝者を多く育てた日体大女子短距離の大村邦英監督(南島原市出身)や日体大の選手ら。参加者はミニハードルを使ったスプリントドリルや短距離のスタートに生かすトレーニング習得などに励んだ。
大村監督は「女子選手やスタッフに絞って強化する取り組みは珍しい。長崎、日本のレベルを女子の力で上げていけるよう頑張ってほしい」とメッセージを送った。