簿記“最高峰”日商1級合格 佐世保商業高・土方さん、平野さん 公認会計士目指し大学進学

「簿記の最高峰」とされる日商簿記1級に合格した土方さん(左)と平野さん=佐世保商業高

 長崎県立佐世保商業高(佐世保市吉岡町)3年の土方麻友さん(18)と平野涼花さん(18)が、「簿記の最高峰」とされる日本商工会議所主催の簿記検定1級に合格した。土方さんは「ようやく実感が湧いてきた」、平野さんは「3年間頑張ってよかった」と難関を突破した喜びを語った。

 日商簿記1級は大卒程度の知識が必要で、合格者は税理士試験の受験資格を得る。6月と11月の年2回実施。2人が合格した昨年11月の1級合格率は9.8%。同校は2年前にも1級合格者を出している。
 土方さんは、家族の勧めで「簿記電卓部」に入部。勉強をする中、簿記と肌が合うと感じた。力を付けて2年のときに臨んだ「全国高等学校簿記コンクール」。団体入賞はしたが、個人での入賞はできなかった。「もっと勉強を深めたい」と奮起。1級試験を目指すように。初めて受験した昨年6月は不合格だったが「望みはある」と思えた。夏休みに入って本格的に取り組み、2度目の挑戦で吉報が届いた。
 平野さんは、知り合いに公認会計士がいたことから、中学生のころから目指すように。同校の簿記電卓部に入り、1級合格を目標に掲げた。しかし点数は伸び悩み、不安がよぎった。それでも、1級合格を勝ち取った先輩や、ともに学ぶ仲間の存在に励まされ、「やればできる」と自分を鼓舞。昨年6月は不合格だったが11月の検定で合格を勝ち取った。
 卒業後、2人は公認会計士を目指して大学に進学する。土方さんは「大学在学中に公認会計士試験に合格した先輩を目指し、頑張る」。平野さんは「合格を勝ち取るまでくじけずに、やりきっていく」と決意を語った。

 


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