ラツィオで絶好調のインモービレ。イタリア代表が必要とする「本物の9番」になれる?

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チーロ・インモービレ 写真提供: Gettyimages

セリエAリーグ戦20試合中23得点。ラツィオ所属のストライカー、チーロ・インモービレの並外れたパフォーマンスが、イタリア代表のサポーターに夢を与えている。もしかしたら彼はイタリア代表がしばらくの間欠いている本物の9番(点取り屋の背番号)になれるのではないかと…。

リーグの半分が過ぎたばかりの時点で、これほどの得点が取れる選手は本当に久しぶりです。9得点がペナルティ・キックから生まれたものであるとは言え、インモービレがタッチする全てのボールがゴールに叩き込まれているイメージは昔よりずっと強い。

現在セリエAの得点記録を保持している選手は、ナポリに所属していた頃のゴンサロ・イグアイン(現ユベントス)。彼は2015/2016シーズン中に36得点を挙げて、66年ぶりにこの記録を更新した(それ以前の記録は1949/1950シーズン、ミラン所属のグンナー・ノルダールの35得点)。しかし、インモービレが今のペースでゴールを重ね続ければ、その記録を破ることができるかもしれません。

チーロ・インモービレ 写真提供:Gettyimages

これまでのインモービレの代表戦パフォーマンスはいまいち

インモービレは昔からゴールのセンスが抜群だ。そしてラツィオに所属してからその才能が一気に爆発した。しかしながら、イタリア代表の試合になると、真逆のパフォーマンスになることが多い。周囲から期待されているものの、結果をあまり出せてきていません。

確かに「クラブ」と「代表」は別物です。ラツィオでは、シモーネ・インザーギ監督の元で毎日戦術の練習をし、インモービレが試合中にやるべきことははっきりしている。しかし、代表では選ばれた選手が一緒にトレーニングできるのは数日のみであって、噛み合うまでには時間がかかる。特に今のイタリア代表チームには、彼がこれまで一緒にプレーしたことがない若者が多い。

そうした状況でこそチームを救わなければならないのが、エースストライカーです。しかし、インモービレは代表に選抜された39試合の中で10得点しか決めてない上、得点を決めたほぼ全ての試合が格下チームが相手だった(マケドニア代表、リヒテンシュタイン代表、イスラエル代表など…)。

ロベルト・バッジョ 写真提供:Gettyimages

今のインモービレなら代表のエースストライカーになれる?

今年、2020年6月12日に開始予定のユーロ2020(UEFA欧州選手権)。予選では負けなしのイタリア代表は、優勝の可能性が高いと言われている。しかし、ヨーロッパ最強の代表チームが決まるこの大会には、イングランド代表、スペイン代表、フランス代表など、予選では戦ってこなかった際どい相手が集まっている。もちろん、進めば進むほど戦う相手は強くなり、エースストライカーの活躍が必ず必要となるだろう。

クリスティアン・ヴィエリ、フィリッポ・インザーギ、ロベルト・バッジョ…。これまでにイタリア代表の歴史を描いてきたエースたちは、どんな監督の元でも、どんな状況の中でも、必ずチームを救って勝利に導いた。

今シーズン大活躍中のインモービレは、これまでの代表戦で見つけた壁を破ってイタリアの国を背負う選手になれるだろうか。この大会は彼にとって世界に羽ばたくチャンスである。インモービレがそのチャンスを掴むことができるなら、イタリア代表は再び世界のトップに立つことができるだろう…。