NTT東日本とインフィック、IoT見守りセンサーを活用した独居高齢者の見守り実証実験を開始

近年の社会的な課題である少子高齢化。それに伴い、一人暮らしの高齢者が増加し、孤独死の数も増加傾向にあるのが現状だ。不動産業界では、孤独死となった場合は部屋を含めたマンション全体の価値が下がってしまうほか、死後数日以上経過した場合は、部屋の清掃代も非常に高額になってしまうことが課題である。そのため、高齢者に不動産を賃貸することを敬遠する不動産オーナーも存在する。

そこで、東日本電信電話株式会社(以下、NTT東日本)とインフィック株式会社は、公営社団法人 神奈川県宅地建物取引業協会協力のもと、小田原不動産が保有する物件で、IoT見守りセンサー「LASHIC(ラシク)」を用いた高齢者の新たな見守りソリューションの実証実験を2月より開始する。

インフィックのLASHICは、低廉化を実現したIoT見守りセンサーを提供している。同実証実験では、一人暮らしの各高齢者の生活状況に応じてセンサーを配置し、室内の温度・湿度・照度・運動量を管理業者・管理人が適宜確認する。各家庭の生活状況に応じて、室内で一定時間動きがなかった場合に、アラートがスマートフォンやPCに発報され異常事態を早期に把握できるかの検証を行う。同時に、他種類のセンサーの必要性などを検証する。

これにより、不動産会社にとっては、一人暮らしの高齢者が部屋で孤独死に陥ることを事前に察知すること、孤独死してしまった場合でも早期に発見することで物件価値の低下を防止することができる。併せて高齢者への賃貸契約に対する不安を払拭することで、高齢者への安定的な居住環境提供をすることができ、双方にとって有益となる世界を目指す。

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