のとキリシマ認定目指す ナショナルコレクション 能登町の団体、品種を維持へ

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 能登町の園芸愛好者でつくる団体「のとキリシマツツジの郷(さと)」は新年度、のとキリシマツツジの保全に向け、日本植物園協会が設ける制度「ナショナルコレクション」の認定を目指す。日本で栽培される貴重な植物を守り、後世に伝える制度で、のとキリシマツツジの希少性をアピールし、品種の維持につなげる。

 日本植物園協会は全国の植物園で構成された団体で、秋篠宮さまが総裁を務める。ナショナルコレクション認定制度は2017年に始まった。生育環境や利用方法、歴史的背景など一定のテーマを持った品種群が対象で、全国で「武田薬品京都薬用植物園命名ツバキ品種群」など3件が認定されている。

 認定を受けると、情報が公開され、新品種の開発や遺伝子解析、栽培技術の改良などに役立てられる。

 同団体によると、のとキリシマツツジは能登地域に10品種ある。樹齢100年を超える古木は500株以上が分布し、キリシマツツジ類では日本一の規模とされる。その価値を見直すだけでなく、持ち主の高齢化により保存管理が難しくなっていることもあり、申請に向けた調査研究に乗り出すことにした。

 25日の総会で事業計画を決めた。調査は同団体の名誉会員で協会のナショナルコレクション委員長を務める倉重祐二新潟県立植物園長の協力を得て進める。

 総会ではこのほか、苗木を贈った英国の巨大庭園「エクスベリーガーデン」で6月下旬に行われる記念式典に会員を派遣することを決めた。

 庭園を所有する大財閥ロスチャイルド家の一員でソプラノ歌手シャーロット・ド・ロスチャイルドさんの来日に合わせ、5月7日に能登町役場で「いしかわ・金沢 風と緑の楽都音楽祭」(北國新聞社特別協力)の一環として公演会を開催する。

 総会では長年のとキリシマツツジの継承活動に取り組んだ谷口正成さん(91)=当目=、酒井一以さん(89)=五十里=を名誉会員とし、感謝状を贈った。