パドレスがRソックス・ベッツ獲得に向けて引き続き交渉中

MLB公式サイトでパドレスの番記者を務めるAJ・カッサベルが関係者から聞いた話によると、パドレスはムーキー・ベッツ(レッドソックス)の獲得に乗り出していることが報じられてから1週間ほどが経過した現在も、引き続きレッドソックスとのトレード交渉を行っているようだ。トレードの骨格は定まりつつあるものの、依然としてウィル・マイヤーズの残り契約に関する負担割合の面で合意に至らず、トレード成立を妨げる原因になっていると見られる。

レッドソックスは球界を代表するスター外野手であるベッツ(今季年俸2700万ドル)を放出することにより、年俸総額削減の目標達成に近付くとともに、チームの将来を担う有望な若手選手を手に入れることを狙っている。一方、パドレスはマッケンジー・ゴア、ルイス・パティーノ、CJ・エイブラムスといった一部のトップ・プロスペクトを放出不可と位置付けているものの、プロスペクトの豊富さがトレード成立を実現可能なものとしている。

カッサベルによると、パドレスはプロスペクト1~2人(ルイス・カンプサーノやエイドリアン・モレホンなど)と若手メジャーリーガー1~2人(ジョシュ・ネイラーやジョーイ・ルケーシーなど)にマイヤーズと金銭をプラスしたパッケージでベッツの獲得を狙っているという。問題となっているのは「金銭」の部分であり、年俸総額削減のためになるべく負担額を減らしたいレッドソックスと放出する選手の年俸をなるべく負担したくないパドレスの思惑がなかなか一致しない状況が続いている。一部の報道によると、レッドソックスはマイヤーズの残り3年6100万ドルのうち半分ほどを負担することを希望しているものの、パドレスは75%ほどをレッドソックスが負担することを求めているようだ。

パドレスが勝率5割以上を記録したのは2010年が最後。フェルナンド・タティスJr.やクリス・パダックといった次代を担うスター候補が台頭しているとはいえ、ベッツを獲得しただけでドジャースの牙城を崩すのは難しく、1年しか保有できないベッツを獲得するために多数の若手選手を放出する動きを否定的に見る者もいる。ドジャースも「悲願のワールドシリーズ制覇への切り札」としてベッツの獲得に興味を示していることが報じられており、トレードの行方には大きな注目が集まっている。

© MLB Advanced Media, LP.