銭湯とコワーキングスペースを一体化させた「BathHaus」を展開していた、(株)chill&workが破産

  (株)chill&work(TSR企業コード:026109085、法人番号:9011001118953、渋谷区西原1-50-8、設立2017(平成29)年10月、資本金100万円、中江綾香社長)は1月15日、東京地裁から破産開始決定を受けた。破産管財人には北村聡子弁護士(半蔵門総合法律事務所、千代田区麹町1-6-3、電話03-3239-0011)が選任された。
 負債総額は債権者12名に対して約7000万円。

 ソーシャルメディアやレシピ投稿サイトの運営に携わった代表者を中心に設立。銭湯とコワーキングスペース、ビールバーを一体化させた施設「BathHaus(バスハウス)」を東京・代々木で展開していた。開業資金の一部をクラウドファンディングで調達するなど、当初から注目を集めていた。2018年12月の施設オープン以来、国内各地のクラフトビールや近郊店のフードメニューを施設内で飲食できたことも話題となり、ファッション雑誌やテレビの情報番組、ラジオなど多くのメディアで紹介されていたほか、有名小売店で銭湯に関連するイベントも開催。国内のアパレルメーカーやタオルメーカー、アウトドアメーカーとのコラボ商品も企画販売するなど、若い世代を中心に一定の知名度を得ていた。
 しかし、「複雑で高い料金体系」(利用検討者)であったことなどから客足は伸び悩み、売上は低調に推移。2019年12月末の営業後、「1月は長めのお正月休みをいただきます」とアナウンスしていた。

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