ボルグワーナー 画期的な機電一体のF-1式過給システム「eターボ」を受注

©株式会社モータープランニング

グローバル・サプライヤーのボルグワーナーは2020年1月28日、ヨーロッパの自動車メーカーと乗用車向け高性能「eTurbo(eターボ)」を供給する契約を締結したと発表した。この契約は量産「eターボ」に関するものとしては初となる。

F1エンジンと同様のターボ/モーター同軸配置

「eターボ」は機械式ターボチャージャー(過給器)のシャフトに、ジェネレーター(発電機)としても機能する電気モーターが直結されている。従来のターボチャージャーの能力に加え、電気モーターにより強化された過給効果が応答性を飛躍的に向上させる。

それだけではなくタービンが高速回転している状態では、回転により生じる余剰エネルギーを発電に再利用したり、排気の後処理制御や、より精度の高い空燃比制御により排気ガスを低減したりすることもできる。ちなみに機械式ターボと同軸の駆動と発電を行なうモーターを組み合わせるのは現在のF1エンジンと同じだ。

機電一体型の「eターボ」は、エンジンの定速回転時におけるトルクの向上とともに、過渡領域のブースト(過給圧)上昇の応答性をモーターのアシストにより200%以上も改善することができる。この結果、エンジンのさらなるダウンサイジング(小型化)が可能になり、動力性能を損なうことなく燃費、排気ガスともに低減できるのだ。こうした特性を持つため、特にミラーサイクル・エンジンに適している。

排気エネルギーで発電

「eターボ」は、こうしたメリットに加え、余剰排気エネルギーを利用して発電することができ、直接電気エネルギーとして回収する機能を備えている。発生した電力は、車両の電装機器の電源用に、あるいはバッテリーの充電用に使用できる。このため、バッテリーサイズを小さくすることも可能となる。

また「eターボ」は、モーターで抵抗を発生させエンジンの背圧を高められるので、オンデマンドでEGR(排気再循環)効果を高め、排気ガスを低減することもできる。もちろんモーターの発電機能をオフにすれば、通常のターボチャージャーとして機能する。

ボルグワーナーの「eターボ」は今回の契約で乗用車へ初採用となるが、将来的には商用車への搭載も見込まれている。そして、この「eターボ」は、48V用、あるいはハイブリッドなどのより高電圧対応の各種類がラインアップされ、パワーエレクトロニクスも一体型、または半一体型のものが選択できるようになっている。

ちなみに48V用のモーター部の出力は4ps〜最高23ps、400V仕様の場合は8ps〜最高46psとなっている。

この「eターボ」の量産開始は2022年が予定されているが、この画期的な過給ユニットはエンジンの性能向上はもちろん、エネルギー効率が高められるため、世界的に厳格化することが予想される将来の排気ガス規制の達成や燃費の改善に向けて重要な存在になると考えられている。

Twitter:https://twitter.com/autoprovenet
facebook:https://www.facebook.com/autoprovepage/
Youtube:https://www.youtube.com/user/autoprove/

ボルグワーナー 関連記事
ボルグワーナー 公式サイト