Rソックス・ベッツのトレード交渉に大きな進展はなし

パドレスとドジャースが獲得に興味を示しているムーキー・ベッツ(レッドソックス)だが、そのトレード交渉にはここ数日の間で大きな進展はない。スプリング・トレーニングの開始が迫るなか、レッドソックスとしては年俸総額削減の目標を達成するためにも早急に決着をつけたいところだが、27歳のスター外野手に対する需要はそれほど大きくなく、レッドソックスが要求のレベルを引き下げない限り、トレード成立は難しいかもしれない。

パドレスとのトレード交渉では、パドレスが放出する交換要員の具体的な名前も浮上し始めており、ある程度の骨格は固まりつつあるように見える。しかし、パドレスと3年6100万ドルの契約を残すウィル・マイヤーズについて、年俸負担の割合で両球団の間には隔たりがあり、パドレスが75%ほどをレッドソックスに負担してもらうことを希望しているのに対し、レッドソックスは50%ほどしか負担するつもりはないという。この問題が解決しない限り、これ以上トレード交渉が進展することはないだろう。

一方、資金的余裕のあるドジャースについては、ベッツとデービッド・プライスをセットで引き取ることによって交換要員のレベルを下げるのではないか、との声も上がっているが、ドジャースはプライスを引き取るつもりはないようだ。また、すでに戦力が整っているドジャースにとってベッツは必ずしも必要な存在ではなく、ベッツを獲得するためにわざわざトップ・プロスペクトを放出することはないと見られている。ドジャースは若手外野手のアレックス・ベルドゥーゴを交換要員に含めることを検討しているようだが、レッドソックスがトップ・プロスペクトの獲得を望むのであれば、トレード成立は困難だろう。

以上のように、依然として「レッドソックスが高望みしすぎ」という構図は変わっていない。レッドソックスが何かを妥協しない限り、ベッツはレッドソックスのリードオフマンとして今季の開幕を迎えることになりそうだ。

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