パイレーツがリドルとメジャー契約 1年85万ドルとの報道

日本時間2月1日、パイレーツはフリーエージェントの遊撃手、JT・リドルとメジャー契約を結んだことを発表した。28歳のリドルは左打ちの遊撃手だが、外野を守ることもできるため、内外野兼用のユーティリティ・プレイヤーとして開幕ロースター争いに加わることが予想される。契約条件は1年85万ドルであることが報じられているが、リドルのサービスタイム(メジャー登録日数)は2年以上3年未満のため、パイレーツは2023年シーズンまでリドルを保有することができる。

2017年にマーリンズでメジャーデビューを果たしたリドルは、翌2018年に自己最多の102試合に出場したものの、昨季は51試合のみの出場にとどまり、打率.189、6本塁打、12打点、OPS.601という不本意な成績に。サービスタイムは3年未満だが、「スーパー2」として年俸調停の対象となり、年俸アップが見込まれていたため、マーリンズは契約更新を拒否して昨年12月にリドルをノンテンダーFAとしていた。

昨季のリドルは、本職の遊撃を12試合守ったほか、中堅手としても31試合に出場。ただし、パイレーツはリドルをダイヤモンドバックスへ放出した正中堅手のスターリング・マーテイの穴埋め役としては考えておらず、フリーエージェント市場ないしトレード市場で中堅手の獲得に動く方針であることを明らかにしている。リドルは内外野兼用のユーティリティ・プレイヤーとして、ホゼ・オスーナ、ジェイソン・マーティン、ケビン・クレイマーといった選手たちと開幕ロースターの枠を争うことになりそうだ。

リドルの最大の魅力は安定感のある遊撃守備であり、2017年は遊撃で守備防御点+7、翌2018年も守備防御点+6を記録。Statcastによって計測されたデータに基づいて算出されるOAA(Outs Above Average)でも2018年に規定試合数以上の全内野手中11位となる+11をマークしている。開幕ロースター争いを制するには打撃力のアップが課題となる。

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