鳥谷敬、西岡剛、新庄剛志らの“電撃”復帰はあるか? NPBを目指す男たちの球春

前阪神・鳥谷敬(左)と西岡剛【写真:荒川祐史】

BCリーグ栃木には元中日・若松駿太、沖縄球団では元ホークス吉村、元ハム岸里ら

 プロ野球の春季キャンプが1日、宮崎県と沖縄県でスタートした。宮崎県では3年連続日本一のソフトバンクや西武、セ・リーグ王者の巨人など5球団、沖縄県ではドラフト1位の佐々木朗希投手が所属するロッテ、5年ぶりに国内でキャンプ初日を迎えた日本ハムなど7球団が始動。12球団が例年より1週間早い3月20日のペナントレース開幕へ向け、チーム作りを進める。

 一方で、NPB復帰を目指す男たちもいる。まずは昨季限りで阪神を退団した鳥谷敬内野手だ。プロ2年目の05年から不動の遊撃手として牽引し、歴代2位の1939試合連続出場を記録した。球団歴代最多2085安打、6度のベストナイン、5度のゴールデングラブ賞と輝かしいキャリアを築いたが、昨季は74試合出場、打率.207と打撃不振。同年限りの退団が決まって以降、まだ吉報は届いていないようだ。

 昨季はルートインBCリーグ栃木でプレーした西岡剛内野手もNPB復帰を目指している。1日は古巣・ロッテの石垣島キャンプに「練習補助員」として参加。ノックのボール出し、打撃練習中の外野でボール拾いするなど裏方としてチームをサポートした。ロッテ時代には中心選手として2度の日本一に貢献。日米通算1241安打を記録した35歳は昨年11月には12球団合同トライアウトで4打数無安打に終わったものの、「2020年も2019年とまったく変わりないです。独立リーグからNPBに挑戦します」と意欲を燃やしている。

 阪神、日本ハム、メッツ、ジャイアンツで活躍した新庄剛志氏も現役続行を目指している。2006年に現役引退したが、昨年に自身のインスタグラムで現役復帰の意向を表明。その後もトレーニングを続ける様子、引き締まった肉体などを公開してきた。48歳になった1月28日には「今年の開幕までにプロ野球選手になって、あのグラウンドにもう1度立ってみせようじゃないか」と、早期の現役復帰を宣言。「記録より記憶に残る選手」として依然として注目度は高い。

 BCリーグ栃木には中日で15年に2桁10勝を挙げた24歳の若松駿太投手が所属。昨年7月に誕生した沖縄初のプロ野球チーム「琉球ブルーオーシャンズ」には、元中日の杉山翔大捕手、元ソフトバンクの吉村裕基内野手、元中日の亀澤恭平内野手、元ヤクルトの比屋根渉外野手、元日本ハムの岸里亮佑外野手らNPB出身9選手が所属している。

 令和初のキャンプイン。これから故障者が出るなどチームに不測の事態が起きれば、NPB復帰の道も見えてくるが……。かつて球界を盛り上げてきた男たちに再チャンスが巡ってくるのか注目される。(Full-Count編集部)

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