「子どもたちにとって幸せな場所」 大崎高野球部 清水監督が講演 住民の応援に感謝

講演する清水さん=西海市、崎戸中央公民館

 昨年秋の九州地区高校野球県大会で58年ぶりに優勝した長崎県立大崎高(西海市大島町)野球部の監督、清水央彦(あきひこ)さん(48)が、野球部の合宿所がある同市崎戸町で講演した。地元の大島・崎戸地区について「子どもたちにとって幸せな場所」と述べ、野球部を熱心に応援してくれる住民に感謝した。
 清水さんは県立清峰高のコーチ、部長として4回、佐世保実業高の監督として2回の甲子園出場を果たした。2018年から大崎高の監督を務めている。
 清水さんは講演で、大崎高での指導を始める際に「地域のために」「勝つことで人を喜ばせたい」「成果を自分たちだけのものにしない」の三つの目標を決めたと語った。
 部員たちは地域の祭りに参加するなど、住民と交流を重ねながら練習に励んでいる。生徒があいさつをすれば住民から「元気をもらった」と声をかけられたり、地域行事の手伝いをすれば差し入れしてもらったりと「都会と比べて何倍も喜んでもらえている」と感謝した。「いろんな方に協力いただき、就任から1年半という短期間で勝てた」と振り返った。
 佐賀市で開催された昨秋の九州大会は初戦で惜敗したが、応援スタンドは地元から駆けつけた住民で満員に。「喜んでいただいていることを実感した。できる範囲でお返しをしていきたい」と結んだ。
 講演は1月25日に開かれた西海市青少年健全育成大会(市教委など主催)の一環。市民ら約250人が聞き入った。

© 株式会社長崎新聞社