Rソックス・ベッツの争奪戦 やはりドジャース優勢か

地元紙ボストン・グローブのアレックス・スパイアーによると、ムーキー・ベッツ(レッドソックス)のトレードは「実現しない可能性より実現する可能性のほうが高い」という。「とても近い将来」にトレードが成立する可能性もあるようだ。一方、ESPNのバスター・オルニーは、チーム編成の都合上、レッドソックスはスプリング・トレーニングまでにベッツのトレードに決着をつけるだろうと推測。オルニーは、レッドソックスがベッツとの契約延長に何度もトライしているが、すべて失敗に終わっていることも伝えている。

複数の関係者によると、現時点でベッツの獲得を真剣に検討しているのはドジャースとパドレスの2球団だけ。オルニーによると、レッドソックスとドジャースは、デービッド・プライスを含める場合と含めない場合の双方について交渉を行っているという。プライスをトレードに含める場合、レッドソックスがプライスの年俸をどれくらい負担するかに関わらず、レッドソックスが得られる対価のレベルは落ちると見られている。また、プライスが今季の活躍で価値を回復する可能性もあり、レッドソックスは今すぐプライスを放出するのが適切かどうか、球団内で議論を行っているようだ。

資金的な余裕があるドジャースに対し、パドレスが年俸2700万ドルのベッツを獲得する場合、高額年俸のウィル・マイヤーズをレッドソックスに引き取ってもらうことが必要不可欠となる。年俸総額の削減を第一に考えるレッドソックスにとって、マイヤーズのような高額年俸選手を引き受けるのは決して望ましいことではなく、この点においてベッツ争奪戦ではドジャースが優勢であると言える。パドレスは複数の若手メジャーリーガーを対価として差し出すことをオファーしているものの、ドジャースもアレックス・ベルドゥーゴの放出を準備していると見られており、交換要員のレベルに大差はない。

なお、ベッツの対価としてトップ・プロスペクトを求めているレッドソックスだが、ドジャースはギャビン・ラックス、パドレスはマッケンジー・ゴアやCJ・エイブラムス、ルイス・パティーノといったトップクラスの有望株の放出を拒否している。レッドソックスが交換要員の面で妥協を強いられるのは確実であり、あとは年俸負担など金銭面の条件を見ながら最終的な判断を下すことになりそうだ。

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