西武“不動の二塁手”外崎に期待される侍Jでの万能性「求められるところを」

©株式会社Creative2

西武・外崎修汰【写真:宮脇広久】

西武の“不動の二塁手”外崎は侍ジャパンでは内外野を守ることが期待される

 西武の外崎修汰内野手には多くの役割が求められる2020年となりそうだ。西武では“不動の二塁手”でも、今夏に東京五輪を控える侍ジャパンでは内外野を守ることが求められることになりそうだからだ。

 まず、侍ジャパンで稲葉篤紀監督が渇望するのは、一昨年のシーズンで外野手として80試合、三塁手として61試合、二塁手として15試合に出場した外崎のユーティリティー性である。東京五輪のベンチ入り選手の人数は24人で、プロ野球ペナントレースの25人、昨年11月の国際大会プレミア12の28人より少ない。だからこそ、1人で内外野どこでも守れる外崎の存在は、首脳陣にとってこの上なくありがたいのだ。実際、プレミア12で外崎は二塁手、三塁手でスタメン出場し、代打、代走までこなした。

 しかし、西武では昨季、二塁手にほぼ固定され142試合に出場。他には外野手としての出場が4試合あっただけ。これが精神的な余裕を生んだのか、打率こそ一昨年の.287から.274に下げたものの、本塁打が18から26、打点は67から90に激増。格段の進歩を見せた。

 球団関係者は「外崎自身にとっては、二塁固定が理想だろうし、辻(発彦)監督も動かすつもりはないと思うよ。外崎は“辻チルドレン”の筆頭格で、現役時代に名二塁手だった辻監督の背番号5の継承者でもある。辻野球の根幹に関わるところだからね」と指摘する。

 やはり内外野どこでも守れ、メジャーでは三塁手、二塁手としての出場が多かった新外国人スパンジェンバーグ(前ブルワーズ)が西武では外野手と期待されるのも、外崎を二塁に固定させる方針からなのだろうか。

 外崎は「もちろん自分としての考えもありますが、強いチームをつくる上でのバランスの方が優先。ケガ人が出た時などに、チームから求められるところを守れるように準備したい」と殊勝。「自分ではそんなに高いレベルで守れているとは思っていないです。一生懸命やってる中で結果が出ているだけなんで」と付け加えた。2日の宮崎・南郷キャンプ2日目には、二塁手としてノック、特守に取り組み、外野に回ることはなかった。

 辻監督は「今後、他の選手の様子も見て、オプションができてくるかもしれませんが、今のところは、セカンドしか考えていませんよ。もともと二塁手ですから」とキッパリ。ただし、1980年代中盤から90年代中盤までの西武黄金時代の正二塁手として鳴らし、当時の背番号5を一昨年から外崎に付けさせている指揮官は「まだまだ、背番号5としては、あんなエラーをしているようじゃ話にならない」と冗談めかした口調ながら、痛烈なゲキを飛ばしてみせた。

 朴訥な口調に出身地・青森の訛りがわずかににじむ外崎から、この1年目を離せない。(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)