住民手作りの催し、17回目で幕/青森・浪岡「細野相沢冬物語」/郷土料理でもてなし、花火で大団円

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今年で最後となる細野相沢冬物語のフィナーレを飾った「奉納花火」
来場者(左)に手作りの餅菓子「豆こごり」を提供する住民たち
笑顔で来場者を見送る実行委の住民ら

 青森市浪岡の山あいにある細野・相沢地区の住民によって毎年行われてきた観光イベント「細野相沢冬物語」が1日夜、フィナーレを迎えた。会場の「細野山の家」には昨年の倍近い約500人が来場し、打ち上げ花火や郷土料理を堪能。来場者たちが住民に感謝しながら帰路に就く大団円となったが、一部からは「このまま終わるのはもったいない」との声も聞かれた。

 細野相沢冬物語は2003年度に始まり、今年で17回目。雪深い山間部の夜の幻想的な雰囲気の中で、住民の温かいもてなしを受けられる名物イベントとして定着したが、住民の高齢化や来場者の減少で今年限りでの打ち切りが決まった。

 記録的少雪となった今年は、例年のように雪の回廊を作ることはできなかったが、会場近くの山の斜面に「結」の文字のろうそくを並べて来場者を歓迎。屋外の広場には、住民手作りの餅菓子「豆こごり」やけの汁、フキの炒め物などを提供する飲食テントがずらりと並び、午後6時の開会式前から長蛇の列ができた。

 来場者たちは、白い息を吐きながら思い思いにテントを巡り、好みの料理を注文。酒やジュースなどを片手に、よさこいソーランチーム「AOMORI花嵐桜組」の演舞を楽しんだ。

 メインの「奉納花火」では、フィナーレを惜しむ提供企業のメッセージとともに約400発の花火が次々と打ち上げられ、漆黒の空に大輪が咲くたびに会場からは大きな拍手。第1回からほぼ毎年来ているという田舎館村の地方公務員田澤哲郎さん(60)は「ボールペンの先が凍るほどの寒さを味わえるのが楽しみだった。料理と住民の温かさも魅力。終わってしまうのはさみしい」と話した。

 花火の打ち上げが終わると、実行委の住民らが「17年間ありがとうございました!」の横断幕を掲げ、運営に携わった青森公立大学の学生とともに来場者を笑顔で見送り。実行委員長の細川隆雄さん(51)は「たくさんの人たちの協力のおかげで、最後は大成功で終えることができた。来年以降は白紙だが、別の形で何かできないか関係者で話し合いたい」と語った。