大学生になると、早い人は1年生のうちからなんらかのインターンシップに参加する場合があります。今回はそのインターンシップについて、種類や選ぶ基準、おすすめの企業、学生が不安に思うことに対する回答などをご紹介します。
長期と短期どっちがおすすめ?インターンシップの種類と特徴
インターンシップには短期と長期があります。それぞれ特徴やメリットが異なるため、自身に合うものを選択すると良いでしょう。
短期インターンシップ
短期インターンシップとは1~3日、長くても2~3週間の期間で実施されるインターンシップのことを指します。短期インターンシップでは多くの場合、実際の仕事を体験するのではなく、先方の用意したカリキュラムを受講することになります。1~3日程度のものはセミナーや見学型が多く、2~3週間のものはプロジェクトやワークショップ型が多くなっています。
セミナー型や見学型のインターンシップ 大人数で参加してセミナーを受講したり、社内見学をしたりする。会社説明会の要素が強いものが多く、なかには社員との交流会が設けられているものもある。 プロジェクトやワークショップ型のインターンシップ 5~10人程度でプロジェクトチームを作り、社員がサポートする形式で仕事を疑似体験する。新規ビジネスの提案や商品企画など、インターンシップ用に作られたプロジェクトに、メンバーと力を合わせて取り組み、最終的には社員や役員の前でプロジェクトの成果をプレゼンテーションする。
参考
長期と短期の違いとは?インターンシップの種類を徹底解説 | ゼロワンインターンマガジン
短期インターンシップでは実際の仕事を経験するわけではないため、職種や業務内容を理解するという意味では経験が不足する場合が多いでしょう。しかし一方で、ホームページなどからは察することができない会社の雰囲気や業界のイメージをより明確につかむことができます。また期間が短いため、長期インターンシップと比較して学業との両立が容易であることも短期インターンシップのおすすめポイントの1つと言えるでしょう。
長期インターンシップ
長期インターンシップとは、3ヶ月や長いものであれば1年間に渡って実施されるインターンシップです。企業で用意されるカリキュラムを受講することが多い短期インターンシップと違い、長期インターンシップでは実際の仕事に取り組むことになります。長期インターンシップでは、1日単位でシフトを組めるものや夕方からの出勤で良いものなど、勤務条件はさまざまです。
メリットは、インターンシップを通して実際の業務内容が分かるため、就職してからのアンマッチが少なくなることです。一方で、長期インターンシップは短期インターンシップと比較すると学生の負担が大きく、大学と両立するのは簡単ではありません。ただし、ここで得た経験はその後の就職活動において有効となるでしょう。
インターンシップの選択基準
インターンシップにはさまざまな種類があります。どのような基準で選択すれば良いのでしょうか。
就職したい業界を選ぶ
就職したい業界がすでに決まっている場合はそこから選択すると良いでしょう。就職したい業界が明確に決まっていない場合は、まず興味のある業界を選ぶことをおすすめします。
特に明確ではない場合は、短期インターンシップに参加して業界や仕事の概要を把握することから始めてみるのがおすすめです。
自分のやりたい職種から選ぶ
すでに就きたい職種が決まっている場合は、職種から選ぶと良いでしょう。その場合、短期インターンシップではなく、実際の業務に就くことができる長期インターンシップを選択するのがおすすめです。
ただし、人事考課など場合によっては対象外となる職種もあるため、自身の希望する職種がインターンシップにない場合は、OBやOG訪問で業務内容をヒアリングする方法もあります。
勤務条件から探す
インターンシップに参加するといっても、あくまで学生の本分は学業です。学業と両立できないようでは本末転倒になってしまうため、勤務条件から参加可能なインターンシップを探すというのも1つの方法です。例えば、ひと口にインターンシップといってもその期間や勤務条件はさまざまです。自身の環境に合わせて参加できるインターンシップをピックアップし、その中から興味のある業界や職種を選択すると良いでしょう。
インターンシップにおける不安や疑問3つ
インターンシップに参加したいけれど不安もあるという人は少なくないでしょう。ここでは学生が抱きがちな不安や疑問について考えていきましょう。
志望する職種や業界が決まっていなくても参加することはできるか
インターンシップには実際の業務に就く長期インターンシップだけでなく、セミナーや見学型といった短期のものも多く存在します。興味のある業界や志望する業界を探すためにも、まずはこのような短期インターンシップに積極的に参加してみると良いでしょう。
学校が忙しくて両立できるか心配
短期インターンシップには1~3日のものもあります。また、長期インターンシップでも、週1日だけ勤務するものや短時間勤務のもの、週末だけの勤務のものもあるため、自身に合った勤務条件を探せば学業との両立も可能でしょう。
インターンシップは何年生から始めれば良いか
大学生の多くは、3年生から就職活動を始めます。その時点で志望する業界や職種がある程度定まっていれば、よりスムーズに就職活動を進められるでしょう。それを踏まえると、1、2年から開始しても早すぎることはありません。
おすすめインターンシップ企業3選
最後に、就活会議が調査した「学生が本当に行ってよかった INTERNSHIP 2019」の結果をもとに、おすすめのインターンシップ企業3社をご紹介します。
参考
学生が本当に行ってよかった INTERNSHIP 2019 |就活会議
野村総合研究所
就活会議の行ったアンケートで、学生の「インターンシップに行って良かった」という評価が総合的に高かったのが野村総合研究所です。野村総合研究所はコンサルティングやITサービスを提供する企業です。
ホームページを見ると、2020年のインターンシップについて、以下の2つの募集内容が紹介されていました。特に3Daysインターンシップは短期ながら濃い経験ができる内容となっています。
1Dayインターンシップ 業界説明やNRIの会社紹介、ITソリューション体験ワーク、社員との座談会が実施され、リアルな業界を知ることができる。 3Daysインターンシップ 現在は経営コンサルティングに関するコースを開催予定。このコースでは参加者でチームを組み、設定されたテーマについて戦略を立ててプレゼンテーションを行うことで、実際の業務の流れを知ることができる。
参考
ビジネスインターンシップ | 野村総合研究所
会社概要 | 野村総合研究所
楽天
就活会議の行ったアンケートで「自己成長を感じた」という評価が高かったのが楽天です。楽天といえば、Eコマースから通信、フィンテックまで多岐にわたるサービスを展開する企業です。
楽天の2020年のインターンシップは2日にわたるもので、3つのコースが用意されています。
ビジネス&カルチャーコース 楽天のビジネス・文化について学ぶと同時にインターンに参加する前と参加した後の自身の成長が明確になるコース。 コマースコース 楽天の中核ビジネスである楽天市場(Eコマース)や楽天トラベルなど、買い物やレジャーに関するインターネットサービスを中心に、さまざまなサービスを展開しているコマースカンパニーの仕事が理解できるコース。 フィンテックコース 決済サービスである楽天ペイや楽天カードなど、世界的に広がりを見せ、金融サービスの新たな時代を作る可能性を秘めていると考えられているフィンテック事業の仕事を理解できるコース。
参考
Rakuten Internship 2020 | 新卒採用 | 楽天株式会社
企業情報 | 楽天株式会社
ヤフー
「インターンシップのテーマが興味深かった」という評価が高かったのがヤフーです。ヤフーはEコマース、会員サービス、インターネット広告事業などを展開する企業です。
ヤフーのインターンシップはエンジニアやデザイナー向けにさまざまなコースが用意され、コースによって期間も異なります。すでに開催されたコースの中から3つをご紹介します。
【エンジニア/東京】広告コース Yahoo! JAPANが保有するビッグデータを用いて、広告システムやアルゴリズムを駆使したオリジナルのロジックを考え、開発するコース。インターネット広告の魅力を感じながら、チームのアイデアを形にする開発プロセスを体験するプログラム。 【エンジニア/東京】クラウドプラットフォームIaaSコース プライベートクラウド基盤の構築・開発・検証の一連の流れを体験するコース。 【デザイナー/東京】O2Oコース O2O(Yahoo!チケット)の開発を体験するインターン。
5日間のプログラムを通じて、O2O(Yahoo!チケット)の企画・開発を行うコースです。ユーザーの課題解決や、機能追加、改善に携わることで、サービスエンジニア、デザイナーとして一連の流れを体験できます。
参考
インターンシップ | ヤフー株式会社
企業情報 | ヤフー株式会社
まとめ
今回はインターンシップについてご紹介しました。インターンシップは将来の仕事を選ぶ際に有益な経験となるでしょう。まだ具体的に志望する業界や職種が決まっていないという人は、決まっていないからこそ一度インターンシップに参加してみてはいかがでしょうか。
参考
就活の一歩 長期インターンの不安や疑問、これで解消 | NIKKEI STYLE
どうやって決めたらいい? インターンシップの選び方 | リクナビ
短期インターンは意味がある!4つのメリットと基本を教えます|カレッジナビ
「短期型」「長期型」インターンのメリット・デメリット |@IT
長期と短期の違いとは?インターンの種類を徹底解説 | ゼロワンインターンマガジン
インターンの選び方とは?おすすめの探し方6選! | ゼロワンインターンマガジン