小浜出身の腹話術師・しろたにさん訴え 平和を願う文化の集い 「優しさが世界を救う」

人形「ゴロ―ちゃん」と共に腹話術で平和について語るしろたにまもるさん=長崎市桜町、県勤労福祉会館

 長崎県雲仙市小浜町出身の腹話術師しろたにまもるさん(79)=川崎市=が1日、長崎市で公演し、人形「ゴローちゃん」とのユーモアあふれる掛け合いを交えながら、平和や核兵器廃絶への思いを語った。
 しろたにさんは長崎原爆で兄を失ったことをはじめ、被爆医師の故永井隆博士や昨年11月に来崎したローマ教皇フランシスコが残した言葉を振り返った。東日本大震災被災地などで公演した経験を踏まえ「優しさが世界を救う」と語った。
 核兵器禁止条約に反対している日本政府を批判。核拡散防止条約(NPT)再検討会議に合わせて4月に米ニューヨークで開かれる原水禁世界大会に自身も参加することを報告し「核はだめだと世界に知らしめないといけない」と訴えた。
 長崎市の城山憲法九条の会や市民有志でつくる実行委が初めて企画した「平和を願う文化の集い」の一環で、約170人が参加した。被爆体験記の朗読や紙芝居、合唱の披露もあった。

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