履歴書に、契約社員としての経験をどのように記載したらよいか分からない人もいるのではないでしょうか。「書かなくてもいいのでは？」と迷ったことはありませんか？ 実は、契約社員の職歴は必ず記載する必要があります。当記事では、契約社員の履歴書の書き方について紹介します。
履歴書に「契約社員」の職歴を書かないのはNG
定年までフルタイムで働くことを前提としている正社員に対し、契約期間が決まっており、「有期雇用」として働く人を契約社員と呼びます。履歴書には原則、アルバイト以外はどの雇用形態であってもすべて正しく記載する必要があります。省いたり嘘を書いたりしてしまうと、経歴詐称となる場合もあるので気をつけましょう。
契約社員の職歴の書き方
履歴書の職歴欄は、できるだけシンプルに書くのが分かりやすくおすすめです。仕事内容などの詳細は、職務経歴書で伝えるようにしましょう。それでは、契約社員の履歴書の書き方のポイントを紹介します。
在籍したすべての会社名を書く
これまで在籍したすべての会社を正式名称で記載します。短期間であった場合や転職回数が多い場合も、社会保険をもらって働いていた会社は原則記載するのがルールです。採用となった場合、社会保険の手続きの際に会社に分かってしまうので、省略せずにすべて書きましょう。もし行が足りないようであれば、職歴のスペースが大きい履歴書を選んだり、職務経歴書を一緒に提出する場合は詳細を職務経歴書に記入したりすることができます。
「契約社員」であることを明記する
履歴書の職歴では、「契約社員」であることをきちんと区別して記載しましょう。職歴欄には、以下のように書くことができます。
- 「株式会社◯◯ 経理部入社（契約社員）」
- 「◯◯株式会社に契約社員として入社」
非常勤職員、臨時職員、嘱託職員なども履歴書には統一して「契約社員」と記載するのが一般的です。
時系列に書く
履歴書の職歴は時系列に書きます。職務経歴書の場合は、現在から過去へさかのぼる「逆編年体式」やこれまでの経験を職務内容別にまとめる「キャリア式」などもありますが、履歴書の職歴欄は古い順に記載する「編年体式」で記載するのが一般的です。
契約社員の職歴の書き方見本
それでは、契約社員の職歴の書き方を具体的に見ていきましょう。
在職中の場合
契約社員として在職中に履歴書を作成する場合の書き方です。
入社を表記した後に、「現在に至る」と記入します。退職日は面接の際に伝えるのが一般的ですが、契約更新がなく期間満了を迎える場合は、以下のように「退職予定」と書いてもいいでしょう。
契約満了で終了した場合
契約期間満了で退職した契約社員の経験は、次のように職歴欄に記載します。契約社員は正社員と違い勤務年数は関係ないと考える人もいるようですが、契約期間満了までしっかり働いた人は評価の対象となりますので、省かず記入するようにしましょう。
自己都合・会社都合で退職した場合
自己都合または会社の都合により退職した場合は、以下のように職歴欄に記載するのが一般的です。「自己都合」を「一身上の都合」としても構いません。
正社員に登用された場合
契約社員として勤務した後に、正社員に登用された場合の経歴は次のように記載します。実績が評価されたというアピールにもなるので、省かず記入するようにしましょう。
派遣社員の職歴
派遣社員は、登録した人材派遣会社が雇用主となります。このため、その会社名と派遣先の企業名の両方を記載する必要があります。派遣社員の職歴の書き方を、状況別に見ていきましょう。
＜在職中の場合＞
職歴に記載することがたくさんある人は、「◯◯会社に派遣社員として登録」の次に「△△株式会社にて事務職として勤務（現在に至る）」と、1行にまとめても問題ありません。
＜契約期間満了で退職した場合＞
＜自己都合・会社都合で退職した場合＞
＜正社員に登用された場合＞
派遣社員の職歴の書き方は、契約社員のものとよく似ていますが、派遣会社名を書くところなど少し違うところもありますので注意しましょう。職歴の行が足りない場合は、派遣会社名を省略して「△△株式会社に派遣社員として入社」とだけ書いてもいいでしょう。
採用担当者が履歴書でチェックするポイントは？
採用担当者が職歴をチェックする時に重視することとして、「仕事内容」や「仕事への取り組み姿勢」「成果」などが挙げられます。それでは、契約社員としての経歴で、採用担当者がチェックすることを具体的に紹介します。
募集している仕事内容とマッチしているか
企業が募集している仕事内容が、契約社員として経験した仕事内容と合っているかどうかが確認されます。履歴書では職歴のスペースが限られているので、職務経歴書に契約社員としてどのような仕事をしていたのかを詳細に記入するといいでしょう。働いていた会社の事業内容、働いていた部署や役割、担っていた責任などを具体的に書くことにより、採用担当者がイメージしやすくなります。
各職歴での勤続年数
それぞれの会社での勤続年数は必ず記載するようにしましょう。契約社員でも、正社員と同様に勤続年数はチェックされる重要なポイントとなります。「契約満了」まできちんと勤務していた契約社員としての経歴は評価の対象となりますので、期間満了で退職した人は「契約期間満了のため退職」と必ず書きましょう。
退職理由
勤務していた会社を辞めた理由もチェックのポイントです。会社の都合により退職した場合は、注釈を入れてどのような理由であったかを記入します。「会社都合により退職」のみの場合、懲戒解雇などを連想してしまう採用担当者もいるかもしれません。自己都合で退社した場合は、「一身上の都合」と記載するのもいいでしょう。
空白期間
経験した仕事と仕事にどのくらいの期間があったかをチェックこともあります。仕事をしていない空白期間が長い人は、職歴の間の空白期間に何をしていたか記載しましょう。スキルアップのため職業訓練学校に通っていたなど、学校名やコース名も書きます。
まとめ
履歴書の職歴に契約社員としての経験を記載する方法などについて紹介しました。履歴書の学歴・職歴の欄はスペースも限られているので、ポイントを押さえて要点のみをしっかりと伝えることが大切です。契約社員であっても、契約期間にきっちりと働いた経歴や、仕事内容は評価のポイントとなります。履歴書や職務経歴書などで契約社員として経験を明確かつ具体的に伝え、採用担当者が「ぜひ会ってみたい」と思うような魅力的な履歴書をぜひ作成してみてください。
参考
【プロが教える！】契約社員と正社員の違いとは？正社員になりたい場合に確認しておきたいこと｜リクナビNEXT
契約社員の職歴はどのように書く？雇用形態別の履歴書「職歴欄」の書き方｜RECRUIT AGENT
履歴書の書き方ガイド完全版雇用形態別でみる学歴・職歴｜はたらこねっと
履歴書の職歴欄には「契約社員」と記載した方がいい？｜ハタラクティブ
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