1球団でプレイする「生え抜き選手」 現役最長期間はモリーナ

移籍が日常茶飯事のメジャーリーグでは、キャリアを通して1つの球団のみでプレイすることは極めて困難である。過去のアメリカ野球殿堂入り選手を見ても、ヤンキース一筋で殿堂入りしたデレク・ジーターが史上55人目であり、殿堂入り選手全体の4分の1にも満たない。そこでMLB公式サイトでは、マット・ケリーが現役選手のうち、1球団のみでプレイしている期間が最も長い10人の選手をピックアップ。1位はカージナルスが誇る名捕手、ヤディアー・モリーナである。

過去7年間に記者投票で殿堂入りを決めた22人のうち、メジャーリーガーとしてのキャリアを1つの球団のみで終えたのは6人だけ。ヤンキース一筋のジーターのほか、ジェフ・バグウェル(アストロズ)、クレイグ・ビジオ(アストロズ)、チッパー・ジョーンズ(ブレーブス)、エドガー・マルティネス(マリナーズ)、マリアーノ・リベラ(ヤンキース)という豪華な顔ぶれであり、1球団でキャリアを全うすることの価値の高さがうかがえる。

「生え抜き期間」の現役最長はカージナルスのモリーナで、2004年6月3日(現地時間。以下も同様)のメジャーデビュー以来、16シーズンにわたってカージナルスの一員としてマスクを被り続けている。今季でカージナルスとの契約が終了するモリーナだが、カージナルスから契約延長のオファーがあった場合のみ現役を続行する意向を示しており、このままカージナルス一筋でキャリアを終える可能性が極めて高い。

2位以下は、2005年9月1日デビューのライアン・ジマーマン(ナショナルズ)、2005年9月11日デビューのアダム・ウェインライト(カージナルス)、2006年8月22日デビューのダスティン・ペドロイア(レッドソックス)、2007年4月2日デビューのアレックス・ゴードン(ロイヤルズ)、2007年5月25日デビューのライアン・ブラウン(ブリュワーズ)、2007年9月4日デビューのジョーイ・ボットー(レッズ)、2008年5月25日デビューのクレイトン・カーショウ(ドジャース)、2008年6月30日デビューのブレット・ガードナー(ヤンキース)、2009年4月6日デビューのエルビス・アンドルース(レンジャーズ)という顔ぶれ。なお、昨季までマリナーズ一筋のフェリックス・ヘルナンデスは2005年8月4日デビューのため、本来ならこのリストの2位にランクインするが、ブレーブスとマイナー契約を結んでいるため、今回のリストからは除外されている。

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