ブラウン大学って?エマ・ワトソンも在籍した大学の魅力を徹底解説!

ブラウン大学は、教育レベルの高さでは全米でトップ3に入る名門大学です。また、カリキュラムを自由に設計できるオープンカリキュラム制度や米国の主要大学で初めて黒人女性の学長が就任するなど、前衛的な取り組みでも知られています。大学ランキングや入学情報、学費などブラウン大学の魅力をご紹介します。

ブラウン大学の基本情報

ブラウン大学は、1764年に設立されたアメリカの総合私立大学です。アイビー・リーグ(アメリカ東海岸にある名門私立8大学)の1校にも数えられています。

学部生数は、7,043人、大学院生数は、2,629人、医学生数が585人で、合計10,257人が学んでいます。ちなみに、75ヶ国の留学生が学んでおり、その中には王族も含まれています。

ブラウン大学のミッションは下記のとおりで、コミュニティや国家、世界に貢献することを掲げています。

The mission of Brown University is to serve the community, the nation and the world by discovering, communicating and preserving knowledge and understanding in a spirit of free inquiry, and by educating and preparing students to discharge the offices of life with usefulness and reputation. We do this through a partnership of students and teachers in a unified community known as a university-college.

「ブラウン大学のミッションは、自由な探究の精神で知識と理解を発見・伝達・保護し、学生に有用さと名声のもと人生に尽力するよう準備・教育することにより、コミュニティ・国家・世界に貢献することです。これは、大学と呼ばれる統一されたコミュニティにおける学生と教師のパートナーシップを通じて行われます。」(編集部訳)

(引用元:Brown at a Glance|Brown University)

また、複雑になっている世界の問題を解決するために、自分で学びを設計するオープンカリキュラム制度を導入するなど、進歩的な取り組みが行われています。

参考

Brown at a Glance|Brown University

ランキングから見る評価

ブラウン大学の世界的な評価と米国内での評価をランキング順位でご紹介します。世界的に高い評価を受けていると同時に、全米では教育の質の高さでベスト3に入る大学と評価を受けています。

世界大学ランキングの評価

ブラウン大学は、世界大学ランキングで50位前後にランクインする評価を得ています。日本でよく引用されるTIMES HIGHER EDUCATION(THE)では50位台、Quacquarelli Symondsの評価でも、40~50位台で推移しています。

また、学術的な成果を重視するAcademic Ranking of World Universitiesでは、100位以内にランクされることが多いです。日本の大学では、京都大学(THEで65位)と近いランキングになっています。

ランキング	ブラウン大学	東京大学(参考)
TIMES HIGHER EDUCATION	53位	36位
Quacquarelli Symonds	57位	22位
Academic Ranking of World Universities	84位	25位

参考

World University Rankings 2020|Times Higher Education (THE)

Top Universities in the World 2020|Top Universities

Academic Ranking of World Universities 2019|shanghairanking

アメリカ国内での評価

アメリカ国内でも、ブラウン大学は高い評価を受けています。U.S. Newsによると、学部生の教育レベルは、1位のプリンストン大学、2位のエロン大学に次ぐ、全米で3位の評価です。また、NICHEによると、教授・教育の質の高さで全米2位と評価されています。

ランキング	ブラウン大学
U.S. News	14位
NICHE	2位

参考

BROWN UNIVERSITY|U.S.News

Brown University|NICHE

ブラウン大学の3つの魅力

ブラウン大学は、歴史あるアイビー・リーグの中でも、前衛的な研究と進歩的な姿勢を示している大学です。また、学問や研究の場を提供することを重視しているため教育の質は高く、関係者は多くの賞を受賞し社会へインパクトを与えています。

進歩的な校風

ブラウン大学は、進歩的な校風とその教育の質の高さから人気を集めています。その1つに、オープンカリキュラムがあります。オープンカリキュラムは、決められたコアカリキュラムに従うのではなく、自分が興味のある教科を自由に選び学ぶことができるシステムです。4年間での履修授業数や2年生になったら専攻を決定するという決まりはありますが、自分の学びを自分でデザインすることができる進歩的な考え方といえるでしょう。

また、ブラウン大学は、設立当初から宗教・人種・性別に関係なく学生を受け入れてきました。ブラウン大学は、2001年にRuth Simmons氏が学長に就任しており、アイビー・リーグで最初の黒人女性の学長を選出した大学として知られています。ちなみに、2012年から学長に就任したChristina Paxson氏も、女性の学長です。

参考

Brown’s Open Curriculum|YouTube

教育レベルの高さは全米トップクラス

大学ランキングのところで触れたとおり、教育レベルの高さは全米でトップ3に入ります。ビジネススクールやロースクールがないため、ほかのアイビー・リーグに比べると日本での知名度は低いですが、倍率が10倍を超える人気大学です。例えば、女優のエマ・ワトソンは、イギリスの名門ケンブリッジ大学、アイビー・リーグの1つイェール大学にも合格しましたが、ブラウン大学に進学しています。

また、専門職大学院を設置しないのは、純粋な学問や研究の場を提供するというポリシーからきています。学問や研究に専念しやすいことから、進学した学生の満足度が非常に高いのも特徴です。

ノーベル賞をはじめとした受賞者を多数輩出

ブラウン大学は、ノーベル賞受賞者7名や数学のノーベル賞といわれるフィールズ賞受賞者1名、ピューリッツァー賞受賞者、アメリカ人文科学勲章受賞者、アメリカ国家科学賞受賞者など、多くの受賞者を輩出しています。

また、1,000億円以上の所得保有者も複数おり、学問や研究分野のみならず、経済的にも成功している人材を輩出していることが分かります。

ブラウン大学の学校生活

ブラウン大学の学校生活を、「授業・専攻」と「スポーツ・イベント」の側面からご紹介します。

ブラウン大学の授業・専攻

ブラウン大学には、約80種類の専攻があります。また、毎年1,900以上の授業が行われており、70%以上のクラスが20人以下の少人数制となっています。修士課程は33のプログラムがあり、博士課程は51のプログラムがあります。

【学士の種類】

  • 社会科学
  • 生物学
  • コンピューターサイエンス
  • 工学
  • 数学
  • 学際的な研究
  • 地域・民族の研究
  • ビジネス・マーケティング
  • 英語

スポーツ・イベント

部活動を含む学生のグループは400以上あり、大学リーグに参加する本格的なスポーツチームや運動を楽しむチームなど、幅広いグループが存在します。大学リーグに参加するスポーツチームは、全部で38チームあり、900人以上の学生アスリートがいます。

また、年間を通して多くのイベントが実施されており、イベントカレンダーが公式ホームページにあります。オープンキャンパスや家族がキャンパスを訪問するファミリーウィークエンドなど、学生以外が参加できるイベントもあります。

参考

Events@Brown|Brown

ブラウン大学の入学情報

ブラウン大学では、入学の際に7つのことを最も重視しています。

  • 高校時代の成績
  • エッセイ
  • 性格・人柄
  • 高校時代のクラス順位
  • 推薦状
  • テストのスコア(SATかACT)
  • 才能・能力

アメリカの高校生が受けるSATでは、800点満点中700点以上の学生が75%、600~700点の学生が24%となっています。また、ACTでは、36点のうち30点以上が91%を占めています。つまり、ブラウン大学に入学する多くの学生は9割以上のスコアを残していることが分かります。

なお上記の基準以外に、課外活動の経験も重視される項目に挙げられています。

参考

Brown University|CollegeBoard(※Applyingを参照)

ブラウン大学の学費

ブラウン大学の授業料は、1年間で約628万円(2019-2020)です。これに、寮費、食費、生活費などを加えると約851万円となります。さらに、交際費や旅費・渡航費などを加えると、年間で900万円は超えるでしょう。

項目	秋(US$)	春(US$)	合計(US$)
授業料	28,556	28,556	57,112
その他費用	646	646	1,292
寮費	4,710	4,710	9,420
食費	2,956	2,956	5,912
教材費	816	816	1,632
生活費	1,061	1,061	2,122
合計費用	38,745	38,745	77,490

(Undergraduate Tuition & Fees|Brown Universityより筆者作成)

著名な卒業生・関係者

ブラウン大学の卒業生・関係者は、政財界のみならず、映画監督や俳優・女優、王族など、さまざまな業界で活躍しています。ここでは、その一部をご紹介します。

名前(敬称略)	受賞内容
ウィリアム・マーシー	第21代アメリカ合衆国国務長官
ジョン・ヘイ	第37代アメリカ合衆国国務長官
ジョン・ロックフェラー2世	実業家
ウォルター・ホヴィング	ティファニーの元CEO
マーヴィン・バウアー	現代経営コンサルティングの父
トーマス・ワトソン	IBM会長
テッド・ターナー	CNN創立者、名誉学士(退学したため)
ジョージ・フィッシャー	コダック会長
バリー・スターンリヒト	ホテル&リゾート創設者
ジョン・F・ケネディ・ジュニア	弁護士
ジェフリー・ユージェニデス	小説家、ピューリッツァー賞受賞者
ティム・ブレイク・ネルソン	俳優、映画監督
ダグ・リーマン	映画監督
サーシャ・スピルバーグ	スティーブン・スピルバーグの娘
エマ・ワトソン	女優

(ブラウン大学|Wikipediaより筆者作成)

まとめ

ブラウン大学は、アイビー・リーグの1つに数えられるアメリカの名門大学です。学問と研究の場を提供することに徹しており、入学難易度は世界でもトップクラスといえるでしょう。ただ、入学後の教育の質の高さは保証されています。そんな魅力的なブラウン大学の卒業生や関係者は、学問・研究の世界から飛び出して多様なフィールドで才能を発揮しています。今回の記事が、ご自身の考えとブラウン大学の校風を照らし合わせて、よりよい大学選択をする参考になれば幸いです。最後まで読んでいただきありがとうございました。

参考

ブラウン大学に入るには?|GOBAL LEARNING CENTER

Brown University ブラウン大学|IVYLEAGE SUMMER PROGRAMS

ブラウン大学の魅力とは?アメリカの大学満足度No1の理由|THE RYUGAKU

ブラウン大学出身の有名人|有名人ナビ

ブラウン大学(Brown University)|YGC

Life at Brown|Brown University

Brown at a Glance|Brown University

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