大学入学共通テスト、記述式見送りで国語80分に変更

大学入学共通テストから国語、数学の記述式問題導入が見送られたのを受け、大学入試センターは国語の記述式の大問1つをすべて削除し、試験時間を100分からセンター試験と同じ80分に短縮することを明らかにした。数学はマークシート式の問題に差し替え、70分の試験時間を維持する。

大学入試センターによると、国語はこれまでのセンター試験でマークシート方式の大問4つで構成していたが、大学入学共通テストでは記述式の大問を1つ加え、その中の小問3つで最大80~120字を書かせることにしていた。しかし、記述式問題の導入見送りを受け、記述式の大問を削除、200点満点のマークシート式だけにすることにした。

「数学Ⅰ」と「数学Ⅰ・数学A」の時間はセンター試験より10分長い70分のまま。マークシート式問題と混在させる予定だった記述式問題3問はすべてマークシート式問題に変える。その代わり、多数の資料を読み解く問題を増やすなどして思考力や判断力、表現力を重視する方向で出題する。

各大学への成績提供は記述式問題を導入した場合、センター試験より1週間程度遅れるとされていたが、すべてマークシート式問題となることでセンター試験並みの早さが可能になる。

記述式問題は思考力や表現力を問う狙いで導入が決まっていたが、50万人規模の採点を20日間程度で採点しなければならず、文部科学省は採点ミスの根絶が難しいなどとして導入を見送った。

参考:

【大学入試センター】令和3年度大学入学者選抜に係る大学入学共通テストの出題方法等の変更について

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