完全試合達成から10年 フィリーズがハラデイの「34」を永久欠番に

2009年オフにブルージェイズからトレードで加入し、わずか4シーズンの在籍ながら大きなインパクトを残したロイ・ハラデイの名前が、永久にフィリーズの球団史に刻まれることになった。日本時間2月5日、フィリーズはハラデイの完全試合達成から10周年を迎える5月29日(現地時間)にハラデイの背番号「34」を永久欠番とするセレモニーを開催することを発表。昨年、有資格初年度でアメリカ野球殿堂入りを果たしたハラデイは、現役時代に在籍したブルージェイズとフィリーズの2球団で永久欠番の栄に浴することになった。

フィリーズでの選手生活はわずか4年に終わったものの、ハラデイが残したインパクトは絶大だった。移籍1年目の2010年は5月に完全試合を達成しただけでなく、レッズとの地区シリーズ初戦ではノーヒッターを達成。21勝10敗、防御率2.44、219奪三振の好成績で最多勝のタイトルを手にしたほか、自身2度目のサイ・ヤング賞を受賞した。翌2011年にはクリフ・リー、コール・ハメルズ、ロイ・オズウォルトとともに「ファンタスティック・フォー」と呼ばれた最強ローテーションを形成し、19勝をマーク。その後、2012年に11勝、2013年に4勝と成績を落とし、2013年限りで現役を引退した。

2017年11月に飛行機事故によって40歳の若さでこの世を去ったハラデイ。翌2018年にブルージェイズはハラデイが背負った「32」を永久欠番とすることを決めたが、今回フィリーズでも「34」が永久欠番となることが決定し、ハラデイは現役時代に在籍した両球団でその歴史に永久に名を刻むことになった。ハラデイの家族は殿堂入りの際に、プラークに刻むキャップのチームを選択しなかったが、2つの球団で過ごした時間をそれぞれ大切にするハラデイ一家にとって、両球団での永久欠番はこの上ない喜びとなるに違いない。

なお、フィリーズの永久欠番は、全球団共通のジャッキー・ロビンソン(42)を除くと、グローバー・アレクサンダー(番号なし)、チャック・クライン(番号なし)、リッチー・アシュバーン(1)、ジム・バニング(14)、マイク・シュミット(20)、スティーブ・カールトン(32)、ロビン・ロバーツ(36)に続く8人目となり、ハラデイを含む8人全員がアメリカ野球殿堂入りを果たしている。

© MLB Advanced Media, LP.