各記者の投票内容公開 「ジーター満票阻止」の1名は不明のまま

日本時間2月5日、全米野球記者協会は今年のアメリカ野球殿堂入り投票において自身の投票内容を公開することに同意した317人分の投票内容を公開した。デレク・ジーターのみに投票した記者も散見され、317人のなかにジーターに投票しなかった者はいなかった。今回の殿堂入り投票では投票内容の公開に同意していない者も含め、397人の記者が投票を行ったが、ジーターの満票選出を阻んだ1名は明らかにならなかった。

今年の殿堂入り投票では昨年のマリアーノ・リベラに続く史上2人目の満票選出が達成されるかに注目が集まっていたが、ジーターが397人の記者から獲得した票数は396。得票率99.7%は野手史上最高となったものの、史上2人目の満票選出を成し遂げることはできなかった。

各記者の投票内容については、各記者がウェブサイトやSNSで公開した投票内容をライアン・シボドーらが独自に集計しており、全米野球記者協会の公式発表によって追加で明らかになったのはおよそ90人分。シボドーらが独自に集計した分も含め、トータルで8割以上の記者の投票内容が明らかになったものの、ジーターに投票しなかった1名は不明のままとなっている。ちなみに、2016年の殿堂入り投票ではケン・グリフィーJr.が3票不足で満票を逃したが、グリフィーJr.に投票しなかった3名も明らかになっていない。

今回の殿堂入り投票で1票だけを獲得したのはアダム・ダン、ブラッド・ペニー、ラウル・イバニェス、J.J.プッツの4人。ダンにはハル・マッコイ記者、プッツにはスティーブ・コーナッキー記者が投票したことが判明しているが、イバニェスとペニーに誰が投票したかは不明のままである。制度上、各記者に投票内容を公開する義務はないものの、通算121勝で防御率4点台のペニーに1票が入ったように、不可解な投票が含まれていることも事実。各記者が確固たる信念のもとで投票しているのであれば、その投票内容を堂々と公開すべきであり、また、その投票内容に関して説明責任を負うべきではないだろうか。

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