武漢帰国邦人、受け入れフェリー準備続く 海自横須賀基地

帰国邦人を受け入れる方針のフェリー「はくおう」=海上自衛隊横須賀地方総監部逸見岸壁

 新型コロナウイルスによる肺炎拡大で、中国・武漢からチャーター機で帰国する邦人らの一時滞在先として活用される民間フェリー「はくおう」が5日、接岸中の海上自衛隊横須賀基地(横須賀市)で報道陣に公開された。マスクや消毒液、シーツなどを積み込み、帰国者の受け入れ準備を進めている。

 政府は帰国を希望する邦人約140人のため、近くチャーター機第4便を派遣する。はくおうは帰国邦人受け入れの要請を念頭に、1月31日に兵庫県の港を出発し、2月4日夕に同基地逸見岸壁に接岸した。

 個室94室のうち、風呂やトイレを備えた24室を利用する方向で調整。この日は、フェリーへの水の補給なども行われ、自衛隊隊員とフェリー会社乗務員との打ち合わせもあった。

 はくおうは2016年の熊本地震や18年の西日本豪雨でも被災者の宿泊・入浴施設として使われた。災害派遣に関する自衛隊行動命令が出され、防衛省は契約をしているはくおうを活用することを決めていた。

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