紅白500本堪能 横浜・三渓園で恒例「観梅会」

1908年に東京などから移植された「臥竜梅」(三渓園提供)

 横浜市中区の三渓園で8日、恒例の「観梅会」が始まる。見ごろは2月中旬以降といい、和の雰囲気に包まれた園内で紅白の梅約500本を楽しむことができる。3月1日まで。

 日本画家の下村観山が屏風(びょうぶ)絵「弱法師(よろぼし)」で描いた龍が横たわるように広がる枝が印象的な「臥竜梅(がりょうばい)」や、花びらの付け根部分が緑色をした「緑萼梅(りょくがくばい)」などを観賞できる。

 園内のあずまや「初音茶屋」では、100年以上前から使用している茶釜で温めた麦湯を無料でふるまう「麦湯接待」を実施。園の創設者・原三渓の長男と友達付き合いをしていた作家の芥川龍之介は、同園で飲んだ香煎(こうせん)に感激し「ひとはかり浮く香煎や白湯の秋」という句を残している。

 栃木県日光市に拠点を置く「日光さる軍団」のパフォーマンス(29日までの土日祝日)のほか、梅など約40鉢が並ぶ盆栽展(9~16日)を開催。麦湯接待は毎日行われる。

 午前9時~午後5時(入場は午後4時半まで)。入園料は大人700円、小中学生200円。問い合わせは同園電話045(621)0634。

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