MF秋野が新たなチームリーダー候補に浮上している。クレバーなプレーで信頼を集め、年明けの沖縄、宮崎キャンプでは対外試合でキャプテンマークを巻く機会が目立つ。「主力」から「主柱」へ。加入してまだ半年ながら、ピッチ内の存在感は日に日に大きくなっている。
一流選手を輩出してきたJ1柏ユースの出身。当時からサッカーセンスは目を見張るものがあり、状況に応じた正確な長短のパスでトップチーム昇格後も活躍の場を広げてきた。J1湘南に移籍後は2018年ルヴァン杯でチームを初優勝に導いた。
昨夏、その湘南からレンタル移籍で加入。それまでボール保持で後手に回っていたV長崎の中盤に安定をもたらした。今季はJ1クラブから複数の引き合いがあった中で「テグさん(手倉森監督)からの信頼を感じるし、自分が中心になってチームをつくれると感じた。もう若手ではないので、自分自身レベルアップしたい思いもあった」と完全移籍という形での“正式加入”を決断した。
4バック時はボランチ、3バック時はセンターバックの中央での起用が濃厚。チームの心臓部から仲間を、そしてゲームをコントロールする。
「闘将ってキャラじゃないけど、乱れたところは自分が整えたい。違うって思えば年上であろうとルーキーであろうと、きちんと主張していく。自分がJ2の選手とも思っていないし、絶対にチームをJ1に上げて、来年そこで勝負することだけを考えている」。クールな瞳の奥に、懸ける思いの強さが潜む。
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