年俸総額削減成功のRソックス 次なる補強はプイーグ?

レッドソックスはムーキー・ベッツとデービッド・プライスをドジャースへ放出するトレードが合意に達したことにより、今季の年俸総額をぜいたく税の対象ラインとなる2億800万ドル以内に抑えるという目標を達成することが確実となった。MLB公式サイトは、今回のトレードによってレッドソックスに補強資金が生まれ、なおかつ外野のレギュラー3人がいずれも左打者となったことを踏まえ、ヤシエル・プイーグの獲得が検討される可能性があることに言及している。

正右翼手のベッツを放出したレッドソックスだが、その対価として獲得したアレックス・ベルドゥーゴをそのまま右翼に入れることにより、右翼の穴を埋めることはできる。しかし、正左翼手のアンドリュー・ベニンテンディ、正中堅手のジャッキー・ブラッドリーJr.、そして正右翼手に予定されるベルドゥーゴはいずれも左打者であり、理想としては右打ちの外野手を補強しておきたいところ。MLB公式サイトはプイーグについて「少なくとも紙の上ではレッドソックスにフィットする存在である」と指摘する。

ところが、レッドソックスはベッツとの「セット売り」でプライスを放出しており、先発ローテーションの空席1枠を埋める必要がある。ブランドン・ワークマンがクローザーを務める予定のブルペンの層も決して厚いとは言えず、補強の優先度としては外野手よりも投手のほうが高そうだ。今季終了後にブラッドリーJr.がフリーエージェントになるとはいえ、プイーグ獲得に動く可能性はそれほど高くないのではないだろうか。

レッドソックスは今回のトレードによりベッツの年俸2700万ドルの削減に成功。プライスについては、残り3年9600万ドルのうちの半分をドジャースが負担する見込みとなっている。ぜいたく税の対象ラインとなる2億800万ドルまで1600万ドルほどの余裕が生まれたが、レッドソックスが今回のトレードで捻出したこの補強資金をどのように使うか注目したい。

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