【大学生向け】インターンシップ保険とは?必要性・種類・手順も紹介

大学生になると学業以外に、就業トレーニングとしてインターンシッププログラムに参加する人もいます。インターンシッププログラムでは、実際に企業や団体へ出向き、スタッフの一員として就業体験を行います。

なかには期間中に不測の事故や災害に巻き込まれることもあります。そんな事態に備えて、インターンシップ対応の保険に入ることが推奨されています。

インターンシップ保険とは

インターンシップ保険とは、インターン期間中に発生した事故・災害・損害を補償してもらえる保険のことです。一般的な生命保険会社で展開されている自転車保険や、病気やけがに対する保険と同じニュアンスととらえて良いでしょう。

インターシシップ保険の必要性

インターンシップの仕事内容は、デスクワークのほか、医療機関のサポート、物を運ぶといった頻繁に体を動かす仕事などさまざまです。

インターシッププログラムを受ける学生の中には、自分が携わる仕事について、保険を契約するほどのリスクはないと感じている人もいるかもしれません。

とはいえ、インターンシップ先へ出向く途中でけがをしたり、就業中の作業で何らかの事故に巻き込まれたりする可能性はゼロではありません。そんなとき、インターンシップ保険に加入していて補償の対象となれば、医療費などの負担を減らせます。

このような理由から、万が一の事態に備えるためのインターンシップ保険が必要とされています。

インターンシップ保険は、大学経由での申し込みと個人申し込みの2種類があります。次の章では、それぞれの詳細について紹介していきましょう。

大学経由で申し込むインターンシップ保険の種類

大学経由で申し込むインターンシップ保険の種類は、次の2つです。

学生教育研究災害傷害保険

学生教育研究災害傷害保険(以下、学研災)は、インターンシップ・通常授業および課外活動中に遭った傷害・災害・事故に対し、必要な給付を行います。ほかに通学や大学のクラブサークル活動といった課外活動の移動中の事故なども、学研災の対象です。

インターンシップの場合は、就業先の階段から転落し骨折したといった事故も対象となります。

学生教育研究賠償責任保険

学生教育研究賠償責任保険(以下、付帯賠責)は、大学生がインターンシップ・教育実習・ボランティア・学校行事およびその往復途中において、他人にけがをさせたり、他人の所有物を壊したりした場合の賠償事故を補償します。

こちらの保険は、インターンシップや正課など、大学生の活動内容によって保険料に違いがあるのが特徴です。

参考までに、以下に付帯賠責をまとめています。

なかでもBコースは、インターンシップに関する保険ですのでよく理解しておきましょう。

活動コース	コース名/保険名	活動内容	保険料(1年間)
Aコース	学生教育研究賠償責任保険(学研賠)	通常授業中・学校行事中およびその往復中などに発生した賠償責任事故を補償	340円
Bコース	インターンシップ・教職資格活動等賠償責任保険(インターン賠)	インターンシップ中・介護体験活動中・教育実習中など、特定の活動中およびその往復中に発生した賠償責任事故を補償	210円
Cコース	医学生教育研究賠償責任保険(医学賠)	医療関連学部の実習中・学校行事中・臨床実習中およびその往復中などに発生した賠償責任事故を補償	500円

参考

学研災付帯賠償責任保険(略称「付帯賠責」)|公益財団法人日本国際教育支援協会

「学研災付帯賠償責任保険」のごあんない|公益財団法人日本国際教育支援協会

個別参加インターンシップ保険の種類

インターンシップ保険は、大学を介さず個人で申し込むこともできます。

個人申し込みのインターンシップの保険については、次の通りです。

災害傷害保険

災害傷害保険は、民間で取り扱っている保険の中でもポピュラーな保険です。大学生がインターンシップ中に転倒や交通事故などとでけがを負った場合に医療保険金などが支払われます。

ほかにも、長期にわたる「労働」としてのインターンシップであれば、「労働者災害補償保険法」が適用されることもあります。

損害賠償責任保険

損害賠償責任保険は、相手企業に対して何らかの損害を与えてしまった場合に補償してもらえる保険です。

例えば、インターンシップ先の会社の備品を壊してしまったという場合にも補償されます。補償される範囲や額については保険によって大きく異なるため、しっかり確認しておきましょう。

このほかに、インターンシップ先の会社が指定した民間の保険に加入するケースもあります。インターンシップの募集要項をしっかり確認し、事前にどの保険に加入する必要があるのか、またどのくらいの期間で加入すべきなのかを、チェックしておきましょう。

参考:海外インターンシップ向けの保険

大学生の中には、海外でインターンシップに参加する人もいます。

ちなみに大学生の海外インターンシップは、給与が支払われる「労働」ではありません。あくまでも「現地の仕事の体験」という位置づけです。そのため、海外でインターンシップ中に何らかのトラブルに巻き込まれても「労災」の適用外となります。

滞在中の安全を確保するためにも、インターンシップ総合保険や海外旅行保険に入ることをおすすめします。前述の学研災と付帯賠責のプランにも海外インターンシップが適用されていますので、チェックしておきましょう。

大学生のインターンシップ保険の申し込み

インターンシップ保険を申し込む方法は2種類あります。

大学経由でインターンシップに参加する場合は、各大学の就職センターなど就職関連の窓口で行います。インターンシップ保険のことがよく分からなくても対応してもらえるので、初めての学生でも安心です。

個人でインターンシッププログラムを見つける場合は、学生の生活全般をフォローする「学生総合共済」の加入受付をしている大学生協で申し込むことが多いです。大学生協で申し込めば、保険を探す手間が減り、負担する保険料も安くなるためメリットと言えるでしょう。

まとめ

大学生は、在学期間中の就業トレーニングとして一定期間のインターンシップに参加します。その期間中には、不慮の事故や災害に遭遇したり、インターンシップ先で物を壊したりするケースも考えられます。

そんな万が一の事態に備えるためにも、インターンシップ向けの保険に入っておきましょう。

インターンシップ保険は、大学経由で参加する場合と個別で参加する場合で保険の内容も申し込み方も異なるので、申し込む前にチェックが必要です。

また、海外でのインターンシッププログラムは給与が発生しない就業体験とされ、労災の対象にはなりません。契約前や渡航前に補償内容の確認が必要です。

参考

第一生命インターンシップ|第一生命新卒採用2021 PRサイト

学生教育研究災害傷害保険(略称「学研災」)制度の概要|公益財団法人日本国際教育支援協会

安心の東京海上日動長期留学保険・留学生保険・ワーホリ保険・駐在保険・長期海外旅行保険|東京海上日動

海外ボランティア・インターンシップ 保険|Projects Abroad

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